戦国草紙 第四帖at SENGOKU
戦国草紙 第四帖 - 暇つぶし2ch611:義輝 ◆.XCag1EIi6
08/10/26 11:26:45 FRc1Gf/l
--茶室--

さて助よ、茶を学ぶ上でその方に申しておこうか。
ここに幾つかの茶碗がある。
まずこれじゃ。己を誇示せず、器たる身分を弁えてた茶碗。
次にこれ。造形美が施され、意図を込めた景色は見る者を惹きつけてやまぬ。
これは人の暮らしを支えんと作家の温もりさえ・・・
これは一見どこにでもある茶碗だがこの絵付けは・・
これは・・これは・・・これは・・・

ふふ、色々あるものだな。助よ、そなたの趣にかなうのはいずれだ?
いや、答えずとも良い。全てにな、存在する意味がある・・・
茶碗だけでない。この最低限たる茶室に施されたるは全て必然である。
今この茶室の調和は客への思いそのもの。
人との交わりを大切に思へばこそ・・亭主は最高の空間にて最高の時をもてなすのだ。
茶を嗜むと言う事は状況に併せて柔軟な考えを持たねばならぬ、と予は考える。

一方で剣技とはこれまた極端でな、瞬時の駆け引きに己の在り方が問われる。
だからこそ常日頃より精進し・・どの様な状況下においてもその姿勢を崩さぬ事が肝心なのじゃ。
磨き上げた自分だけを信じているからこそ、一切の妥協も許さない。

助よ、助に剣は・・さすがにきついであろうが・・本当はどちらも身に付けて欲しいのだ。
心と体に余裕を持たせてこそ、その時正しいと思った事に信念を見出せるのじゃ。

助「はい、解ります。助は華の作法を嗜みますが・・」
助「移りゆく季節は侘茶の如く、活ける作法は剣技の如く、ですね。」
助「お武家様も儚いのですね。」

まったく左様じゃな。さて・・今頃管領代は上洛の途上であろうな。
そろそろ・・散り行く運命にあって・・華が咲き乱れる事であろう。

>>603
ふふ、礼儀と武芸を身に付けておるのであれば己の言葉に何の疑問を持たれるか。
言葉とは身丈に併せ清水の如く湧き出るもの。本質さえ間違っておらねば良いのじゃ。
無理に背伸びをすればかえって煩わしくもなるであろう。
いずれその方の活躍とともに・・うむ。
環境に併せた言葉など母上殿の想いが導いてくれようぞ。


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