10/07/03 19:32:15
福井県立恐竜博物館(勝山市村岡町寺尾)は2日、長崎市で発見された約8400万年前
(白亜紀後期)のものとみられる化石1点が草食恐竜「ハドロサウルス類」の大腿骨の
一部だったと発表した。同博物館の研究員が2004年に発掘。他施設で保管されていたが、
昨年6月から同博物館で岩石を取り除くクリーニング作業を行い、化石の種類や部位
などを調べていた。長崎県内で恐竜の化石が発見されたのは初めてという。
化石は幅28センチ、長さ30センチ。左大腿骨の一部で、ひざの関節にあたる部分。
関節の溝の形状から、ハドロサウルス類と特定した。骨から推定される全長は
約10メートルで、同類としては大きめという。
九州西部の哺乳類化石の調査をしていた宮田和周・同博物館主任研究員が04年5月、
同県南部の長崎半島の海岸で発見。その後は熊本県御船町の恐竜博物館で保管されて
いた。ハドロサウルス類は白亜紀後期にアジアや北米で生息し、平らで幅の広い
くちばしが特徴。化石は、国内では北海道や兵庫県など1道3県で5例確認されている。
長崎県内では約50年前、炭坑で見つかった上腕骨の化石が“国内初の恐竜化石”と
して話題を集めたが、後に哺乳類のものと判明。今回、正真正銘の恐竜化石発見と
なり、長崎市文化財課は「今後も福井側と共同調査を」と意気込み、宮田主任研究員も
「福井での発掘のノウハウを他地域でも生かしたい」と話していた。
化石は県立恐竜博物館で9日から8月31日まで展示される。
読売新聞(3日)
URLリンク(osaka.yomiuri.co.jp)
ハドロサウルス類の復元骨格(福井県立恐竜博物館提供)
URLリンク(osaka.yomiuri.co.jp)
発見された左大腿骨の一部
URLリンク(osaka.yomiuri.co.jp)
依頼により立てました
スレリンク(scienceplus板:231番)