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これまでよく分からなかった遺伝性難聴を発症する原因の一端を、
京都大医学研究科の北尻真一郎助教(耳科学)と
米国の国立衛生研究所が突き止めた。
特定遺伝子の機能が損われ、音をとらえる内耳の「毛」の
根っこが作られなくなるためで、根本治療の可能性が開けたという。
米科学誌「セル」で28日に発表する。
遺伝性難聴は、新生児の約2千人に1人が発症し、
効果的な治療が待ち望まれている。
原因とされる遺伝子は複数特定されているが、
遺伝子の変異でどのようにして難聴になるかは不明だった。
人は音を感じる時、内耳にある渦巻き状の「蝸牛(かぎゅう)」の内側で、
有毛細胞に生える「不動毛」の振動が電気信号に変換されて、脳に伝わっている。
北尻助教たちは、遺伝性難聴の患者の遺伝子を網羅的に調べ、
これまで知られていなかった「TRIOBP遺伝子」の働きが
失われていることを突き止めた。
この遺伝子が作るタンパク質は、不動毛の「根」となるアクチン繊維を束ねており、
遺伝子を働かなくしたマウスは「根」ができず、不動毛がなくなることが分かった。
北尻助教は「聴覚には、不動毛の『毛』だけでなく、
『根』の働きが重要なことが初めて分かった。
薬剤などで『根』を作らせる治療が期待できる」と話している。
京都新聞
URLリンク(www.kyoto-np.co.jp)
URLリンク(www.kyoto-np.co.jp)
京都大学>お知らせ「遺伝性難聴の病態を解明」
URLリンク(www.kyoto-u.ac.jp)
Cell「Actin-Bundling Protein TRIOBP Forms Resilient Rootlets
of Hair Cell Stereocilia Essential for Hearing」
URLリンク(www.cell.com)(10)00368-5