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◇活性化リンパ球をがん細胞へ誘導 理研が世界初
理化学研究所分子イメージング科学研究センター(神戸市中央区)は20日、がん細胞を
攻撃する活性化したリンパ球を、同細胞に効率よく誘導することにマウスで成功した、
と発表した。活性化リンパ球の表面に、細胞同士を結び付ける役割がある糖物質「糖鎖」を
世界で初めて人工的に結合させた。がん免疫細胞療法への応用が期待されている。
糖鎖は糖が鎖状に連なって細胞表面に突き出ており、相性の良い糖鎖を見つけて近づき、
細胞同士を結び付ける。一方、がん免疫細胞療法では、がん細胞の増殖を抑える
活性化リンパ球を患者に投与するが、リンパ球が同細胞を見つけて集まる割合の向上が
課題になっている。
同センターの田原強研究員らや大阪大などの研究グループは、がん細胞に誘導しやすい
特定の糖鎖を作製。それを約1万個の活性化リンパ球に結合させ、マウスに投与した。
リンパ球ががん細胞に集まる様子を観察したところ、糖鎖を結合させていない場合に比べ、
がん細胞に集まる割合が明らかに高かった。
成果は近く米科学誌電子版にも掲載される。 (金井恒幸)
(2010/05/20 20:13)
▽記事引用元
URLリンク(www.kobe-np.co.jp)
神戸新聞(URLリンク(www.kobe-np.co.jp))配信記事
▽関連リンク
理化学研究所
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