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脳の機能障害を引き起こす神経細胞死を細胞に含まれる
酵素が抑制していることを、秋田大大学院医学系研究科の
佐々木雄彦教授らの研究グループが解明した。
脳卒中の後遺症やアルツハイマー型認知症などの
治療法開発に役立つ可能性があるという。
13日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に発表した。
抑制因子として確認した酵素は、
細胞膜を構成する脂質を分解する「INPP4A」。
神経細胞内に多く含まれているものの、役割は未解明だった。
研究グループがこの酵素を持たないマウスを作ったところ、
運動をつかさどる大脳の神経細胞が死滅し、
四肢が激しく震えて歩けない状態となった。
細胞死が起こるメカニズムを調べた結果、
神経伝達物質のグルタミン酸に神経細胞が反応していることが分かった。
グルタミン酸は記憶など脳の正常な働きに必要な一方、
適量を超えると神経を興奮させすぎて細胞死させる「毒性」も備えている。
グループは、神経細胞がグルタミン酸を過剰に受け取るのを酵素が防ぎ、
毒性を抑制していると判断した。
佐々木教授は「INPP4Aの働きを活性化させることができれば、
脳機能障害の治療に活用できるだろう」と話している。
河北新報
URLリンク(www.kahoku.co.jp)
秋田大学>プレス発表資料
URLリンク(www.akita-u.ac.jp)
Nature「The PtdIns(3,4)P2 phosphatase INPP4A is a suppressor
of excitotoxic neuronal death」
URLリンク(www.nature.com)