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天文ファンでつくる「日本流星研究会」の
上田昌良さん(58)(大阪府羽曳野市)ら2人の「隕石ハンター」が、
宇宙航空研究開発機構の要請で、
6月13日に小惑星探査機「はやぶさ」が豪州に投下する
カプセルの捜索に参加する。
カプセルには小惑星「イトカワ」の砂が入っているとされ、
月以外の天体から砂や石を持ち帰るのは、人類初の試み。
上田さんは「太陽系誕生の手がかりとなるプロジェクトで、夢のよう」と
意気込んでいる。
天文少年だった上田さんは高校卒業後、同会に入会。
約40年間、流れ星の観測を続けてきた。
2003年からは、流れ星の映像を自動録画できるソフトを活用。
会のメンバー約30人で宮崎県から青森県までに
観測カメラ約100台を設置、
光の軌道から隕石の落下地点を割り出す
「流星の自動カメラ観測網」を作り上げた。
昨夏、同機構が開いた
「はやぶさカプセル再突入における地上観測研究会」で、
上田さんと同会会員の司馬康生さん(48)(兵庫県明石市)が
独自の観測網について発表したところ、
「高い技術でユニークな試みだ」と評価され、
回収班のメンバーに選ばれた。
2人は豪州の落下想定地域にカメラ数台を取り付け、
大気圏との摩擦で生じるカプセルの閃光を手がかりに、
落下地点を突き止める。
ただ、隕石は大半が大気圏で燃え尽きてしまうため、
これまでに独自観測で地上に落ちた可能性があったのは3件だけ。
落下地点とみられる山梨市の果樹園や、
大津市の延暦寺周辺を探し歩いたが、まだ発見例はない。
上田さんは「今回は大まかな落下地点や重さがわかっているので、
発見の確率は高い」と言い、
司馬さんも「責任は重いが、必ず成功させたい」と話している。
◇はやぶさ=地球―火星間の軌道を回るイトカワから、
砂やチリなどのサンプルを持ち帰ることを目的に、
2003年春に打ち上げられた。
05年秋に着陸に成功、今年6月に帰還予定。
探査機本体は大気圏で燃え尽きる。
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はやぶさ
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