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【ワシントン=勝田敏彦】ギリシャ・クレタ島に近い地中海の海底の堆積(たいせき)物から、
酸素なしで生きる動物が見つかった。一部の細菌など単細胞生物が、酸素なしで生きることは
知られているが、多細胞の動物は初めて。イタリアとデンマークの研究チームが英オンライン
生物誌BMCバイオロジーに発表した。
チームが調査した堆積物は、塩分濃度が特に高い水がたまったところの下にあり、普通の
海水との接触がなく酸素が全く含まれない。だが、この10年間で3回調査した結果、軟らかい
体を硬い殻のようなもので包む1ミリ以下の小動物(胴甲動物)3種類が生きていることがわかった。
これらは、堆積物の中で一生を過ごしており、酸素なしでも生活のためにエネルギーを得る
機能を進化させているらしい。
英テレグラフ紙(電子版)は今回の発見について「(酸素がない)地球以外の惑星に、生命が
存在する可能性を調べるのに役立つかもしれない」との専門家の見方を紹介している。
朝日新聞
URLリンク(www.asahi.com)
The first metazoa living in permanently anoxic conditions
BMC Biology 2010, 8:30, doi:10.1186/1741-7007-8-30
URLリンク(www.biomedcentral.com)