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人工ふ化したウナギを親ウナギに成長させ、さらに次の世代の稚魚を誕生させるという
「完全養殖」に、水産総合研究センターが世界で初めて成功しました。かば焼きなどに
使われるウナギは、卵からではなく天然の稚魚を捕まえて養殖しており、ウナギの安定
供給につながる研究として注目されます。
この研究は、水産総合研究センターのグループが三重県にある養殖研究所と鹿児島県の
志布志栽培漁業センターで進めてきたものです。ウナギは、生まれたばかりの稚魚が
食べる餌がわからなかったことなどから、完全養殖ができませんでした。
研究グループは、サメの卵を原料にした餌を開発するなどして稚魚の飼育方法を改良した
結果、卵を人工ふ化させ、育てた親のウナギからさらに卵を採取し、ふ化させるという
完全養殖に世界で初めて成功しました。親のウナギからは先月末に25万個余りの卵が生まれ、
このうち75%がふ化しました。
かば焼きなどに使われるウナギは、卵から育てるのではなく、ある程度成長した天然の
稚魚を日本の沿岸などでとってきて養殖しています。完全養殖に向けた研究は40年以上
前から進められてきましたが、この間、稚魚の捕獲量は10分の1程度まで減少していて、
完全養殖の成功は、ウナギの安定供給につながる研究として注目されます。
水産総合研究センター養殖研究所の田中秀樹さんは「完全養殖は、これまで難しかった
養殖ウナギの大量生産をより簡単に行うための1つのステップで、できるだけ早く実現
したいと思います」と話しています。
NHK(8日16:22)
URLリンク(www3.nhk.or.jp)
独立行政法人 水産総合研究センター
URLリンク(www.fra.affrc.go.jp)
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