10/04/06 08:27:07
地球中心部の364万気圧、5500度という超高圧高温状態を実験室で
再現することに、海洋研究開発機構や東京工業大学などの研究チームが
世界で初めて成功し、5日発表した。
地球の中心部には固体の鉄があると考えられているが、その密度は
地上の1・65倍になることが実験的に確認できた。
中心部の圧力は、東京タワー100個を手のひらに載せた場合に相当するという。
研究チームは、先端を直径0・04ミリの円形に削ったダイヤモンド2個で
微細な鉄粒を挟んで加圧し、レーザー照射して加熱した。
大型放射光施設スプリング8で鉄粒の状態を分析し、地球中心部の
内核の鉄の結晶構造も確かめた。
今後の研究で、内核の外側にある外核の化学組成に迫るなど、
地球の内部構造の解明が期待されるという。
ダイヤモンドは地上で最も硬い物質で、高圧の実験には欠かせない。
だが80万気圧以上に上げると、圧力を下げる際に壊れてしまうので、
実験では使い捨てだった。今回は0・2カラット、1個20万円ほどのダイヤモンドを
200個以上使って試行錯誤したという。
研究チームの広瀬敬(けい)東京工業大教授は「地球内部にある、あらゆる物質を
人工的に合成することが可能になった」と意義を話している。
ソース:読売新聞
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
海洋研究開発機構 プレスリリース
世界で初めて地球中心の超高圧高温状態を実験室内で実現
~地球内部のあらゆる物質が人工合成可能に~
URLリンク(www.jamstec.go.jp)