10/04/02 19:54:37
宇宙空間で“漂泊”する磁場を発見
宇宙全体に微弱な磁場が漂っているとする最新の研究成果が発表された。
銀河を取り巻く広大な磁場の起源はどこにあるのか、いずれその答えが得られるかもしれない。
天の川銀河をはじめとする宇宙の銀河には、それぞれに固有の大規模な磁場が存在する。
惑星の磁場と比べて微弱ではあるが、銀河の磁場は星形成率や宇宙線の誘導、星間ガスの
ダイナミクスの統制に一役買っていると考えられている。
現存する成熟した銀河の磁場は、初期宇宙の微弱な“種”磁場から発達したのではないかとの
考えが大勢を占めているが、種磁場の起源についてはいまだ明確な答えが出ていない。
有力な説は2種類ある。「原始銀河を構成する荷電ガスの動きが触媒となって形成された」という説。
もう1つは「初期宇宙の未知なるプロセスにより銀河外部で形成された」という説だ。
ただしNASAのフェルミ・ガンマ線天文衛星による新しい観測結果は、「種磁場は銀河の誕生前から
存在していた」という見方を裏付けている。
「フェルミの観測データから判断する限り、宇宙空間の至るところに微弱な種磁場が存在することは間違いない。
銀河や星団がない空間にも存在し、宇宙全体を満たす勢いで漂っている」と、スイスにあるジュネーブ大学の
ISDC天体物理学データ・センター(ISDC Data Centre for Astrophysics)に在籍する研究共著者アンドリー・ネロノフ氏は解説する。
今回の発見から、磁場は銀河外部でも形成可能であることが判明した。
したがって、「種磁場は銀河の誕生前に形成されたとも考えられる」と同氏は主張する。
とすると原初の磁場の種は、超新星爆発などの激しい現象から放出された荷電粒子ではないかと導き出せる。
>>2 に続く
▽ ソース ナショナルジオグラフィック ニュース
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