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3次元の物体を「透明にするマント」の開発に成功、サイエンス誌
2010年03月19日 11:53 発信地:ワシントンD.C./米国
【3月19日 AFP】世界的ベストセラー小説の主人公、ハリー・ポッター(Harry Potter)の
「透明マント」を実現できる日は、そう遠くないかもしれない―。
欧州の研究者らが18日、3Dの「マント」で物体の存在を見えなくすることに成功したとする論文を
米科学誌サイエンス(Science)に発表した。
このマントは、ドイツのカールスルーエ技術研究所(Karlsruhe Institute of Technology、KIT)と
英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)が開発したもので、
木を山積みしたような構造の光結晶によって、金色の表面にある小さなコブを隠す。
マントの大きさは、100ミクロン X 30ミクロン。コブの大きさはその10分の1だ。
「反射するカーペットの上に物体を置いたようなもの」と研究者らは説明している。
レンズを通して見たり、分光法で確認すると、どの方向から見ても「何も見えなかった」という。
マントは複数の特殊レンズで構成されており、レンズが光波を屈折させ、コブの表面で光を
拡散させることで光を抑制し、コブを見えなくする仕組み。2次元の「透明マント」は既に
開発されているが、3次元を対象にしたものは今回が初めてという。
研究者らは現在、もっと大きなコブを「消す」ことが可能なマントの開発に取り組んでいる。
ハリー・ポッターの透明マントほどの大きさのものは10年後くらいには実現できる可能性が
あるというが、ただし、それは柔らかいマントではなく硬い構造物になるだろうという。
物体を透明化する技術については、米軍が複数のグループに資金を提供するなど、
研究を積極的に推進しているとされる。(c)AFP/Jean-Louis Santini
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▽関連リンク
・Science
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・Science:日本語
三次元の「突起」を隠す目に見えないマント
URLリンク(www.sciencemag.jp)