10/01/30 16:45:20
>>1のつづき
核融合はカーボンフリーなエネルギー源としても期待されている。
実現すれば炭酸ガスを排出せずに発電でき、地球温暖化の進行に歯止めがかかる。
また、石油や石炭などの化石燃料およびウランなどの核分裂燃料には限りがあるが、
核融合の燃料は地球上や内部、はては宇宙にも無尽蔵に存在するというメリットがある。
その量たるや、太陽の寿命が尽きるまで地球上の電力を賄えるほどだ。
今回の実験では小指の先ほどの純金製シリンダーに燃料ペレットを格納し、
それを目掛けて複数のレーザー・ビームを照射するという方法をとった。
レーザーのエネルギーはシリンダーに吸収され、X線熱エネルギーに変換された。
X線はシリンダー内を四方八方跳ね回った後、最終的にあらゆる側面から
燃料ペレットに衝突した。そしてX線を吸収したペレットは約3300万度まで加熱され、
爆縮したのである。
この実験はレーザーによるシリンダーの加熱効率をテストする目的で行われた。
したがって燃料ペレットはプラスチックとヘリウムが主成分であり、実際の燃料は
ほとんど使用されなかった。本来、水素の同位体である固体の二重水素と三重水素で
作られたペレットが燃料となり核融合の点火に至るという。
グレンザー氏は次のように話す。
「今年中に核融合実験を実施したい。実際の燃料ペレットを使用すれば、
サッカーボールが釘の頭ぐらいになるほどの爆縮が起こるだろう。中心部が高温に達して
核融合が始まるはずだ」。
研究チームの見積もりでは、1秒あたり燃料ペレット約5個を融合炉に投入すれば、
1発電所あたり最大10億ワットの電力を継続的に生産できるという。
サンフランシスコの電力消費をまかなえる規模である。「10年以内に実用レベルの
プロトタイプ発電所を建設できるのではないか」とグレンザー氏は予想している。