10/01/27 19:56:14
急速にその数を増やしている寄生バクテリアがいる。
このバクテリアは、宿主を性転換させて単為生殖化を引き起こすだけでなく、
宿主を“気味の悪い怪物”に変身させてしまう。このような大惨事ともいえる
生殖異常を引き起こす仕組みが最新の研究で解明された。
その方法とは、免疫系を停止させることだという。
キョウソヤドリコバチをはじめとする寄生ハチ3種のゲノムを初めて解読した
研究者チームによると、バクテリアの一種であるボルバキアはハチの遺伝子を操作し、
バクテリアの侵入に対して警報を発するタンパク質を抑え込んでしまうという。
その結果、バクテリアに対する防御機構が機能せず、
ボルバキアは悪事を働くことができる。
この仕組みは、ボルバキアが宿主とするダニやクモ、線虫などの昆虫への
感染でも使われている可能性がある。これらの生物すべてにおいて、
宿主の生殖システムが改造される現象が起きているのだ。その結果は実に奇妙で、
明らかにオスを不要とする生殖戦略が取られている。
ボルバキアに感染したオスは、生殖能力のあるメスに性転換するか命を奪われる。
メスの場合はオスを必要とせず、単独で子を作らせる。また感染したオスの精子は、
非感染のメスと交配しても正常に受精できず子孫を残せない。
National Geographic News
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