09/12/12 14:19:56 9qijsSam
URLリンク(www005.upp.so-net.ne.jp)
>>350-351 リンク先の人の「インフレ目標」 簡単解説
Q 国債を大量発行すると、国債の暴落で、市場金利が上がるのでは?
A 日銀引き受け(赤字国債の発行)ならば、大丈夫です。
大量の国債を市場に出すと、国債は暴落します。しかし、市場に出さずに、日銀に買わせれば、市場は影響を受けませんから、国債は暴落しません。
あとは、物価上昇による国債暴落の懸念が残りますが、これについては、すでに先の数項目で述べたとおりです。(つまり、量的緩和をして金利を下げればよい。)
Q 物価上昇をもたらす方法としては、金融の 量的緩和 をするのですか?
A ゼロ金利のときは、しません。「流動性の罠(わな)」により、効果がないし、かえってマイナスが多いからです。百害あって一利なし。
( ※ なお、若干の量的緩和はしますが、通常、すでに実行済みになっているものです。「無謀な量的緩和はしない」という点が肝心です。)
( cf. ミニインフレ政策 )
( cf. 「薪」の比喩 )
Q 「流動性の罠」とは、何ですか?
A (資金について) 需要が頭打ちのときは、いくら供給を増やしても仕方がない、ということです。
たとえば、需要の上限が 100 であるときに、120 の供給をしても、余分の 20 はあぶれるだけです。
このあぶれた分は、どこにも行かずに、滞留します。(これを「流動性をなくす」というふうに表現します。)
にもかかわらず、「供給を増やせば、それに応じて需要も増えるはずだ」と主張する人がいます。
(「量的緩和」論者がそうです。) しかし実際には、供給をさらに上積みして 150 に増やしても、需要は上限があって増えませんから、
今度は、あぶれる分が 20 でなく 50 になるだけです。効果はまったくありません。
( ※ 「本当に資金需要がないのか?」と疑う人は、 9月24日b の記述 を参照。 )
( ※ 「罠」とは、「そこから抜け出せない状態」のことで、具体的には、「ゼロ金利」の状態のことです。次項参照。)
( ※ 「流動性の罠」について詳しい説明は、第3章の「流動性の罠」を参照。もっと詳しい理論的説明は、「ニュースと感想」 3月14日を参照。
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第2章 改革の問題点
「構造改革」とは、経済の体質そのものを強化することであり、生産性の向上である。それは、もちろん大切だが、長期的にのみ、
効果を発する。また、その効果は、非常に小さい。ほったらかしておいても、年間生産性向上率は2%程度である。
政府が何らかの音頭取りをしても、それに対する上乗せは、ほとんど微々たるものにすぎない。たとえば、IT関連産業を大幅に振興したとしても、
別に農業やサービス業などの生産性が上がるわけでもないので、国家的な生産性向上は、せいぜい0.5%程度であろう。
それが景気に及ぼす効果は、ほとんど無視してよいレベルだ。つまり、「構造改革」というものは、「景気」にたいしては、ほとんど無効である。
また、成果が現れるのは、何年も先の話である。
だから、当面の景気回復のためには、「構造改革」ではダメなのだ。それはそもそも、狙っているものが根本的にずれているのだ。
360:名無しのひみつ
09/12/12 14:26:02 9qijsSam
景気対策と景気
一方、「景気対策」は、逆である。これは、日本経済の体質そのものを強化するわけではない。需要と供給のバランスが崩れているのを、適正に直すだけである。
逆に言えば、このバランスを適正に直せば、景気は回復する。
このような「バランスの是正」は、絶対に必要だ。「いや、政府は何もしない方がいい」という意見もあるだろうが、そういう意見は、完全に間違いである。
その証拠が、バブルだ。バブルは、まともな経済運営がなされていれば(たとえばグリーンスパン議長が運営していれば)、発生させずにいることができた。
株が異常に上昇し、地価が異常に上昇しているのだから、金利を十分に上げればいいのであって、それでバブルの発生を止めることができた。
(この点は、今日では、もはや常識だろう。)ところが、である。当時の政府は、ほとんど無策だった。
資産インフレは明確に発生していたもかかわらず、 現況がインフレであると認識できなかった。そうして故意に無策でありつづけた。
かくて、何もしないでほったらかしておいたのだが、その結果は、巨大なバブルの発生だった。
今日でも、話は同様である。(話の方向は正反対だが。)今日の状況は、かつてのバブルとは正反対で、いわば、「逆バブル」である。
そして、バブルのときに、バブルを収束するべきであったように、逆バブルのときにも、逆バブルを収束するべきなのだ。
「デフレは放置するべきだ」という主張もときどき見られるが、しかし、それは、「インフレは放置するべきだ」という主張と同様である。
そういう無責任な主張は、バブルから何も学んでいない、と言わざるを得ない。
構造改革と景気対策
構造改革と景気対策は、似て非なるものである。前者は「長期的な体質強化」であり、後者は「当面のバランス是正」である。
たとえて言えば、次のようになるだろう。
* 構造改革 ─ 運動による体力強化(体力の根本的な強化)
* 景気対策 ─ 薬剤による病気治療(一時的な病気を治す)
景気対策というものは、病気の治療に似ている。すでに体力は十分にあるのだが、たまたま、内臓のどこかのバランスが崩れて、肉体的に変調をきたして、
倒れてしまうのである。こういう病人に対して、「体力をつけろ」と言っても、それはあまりに見当違いである。体調を崩した病人は、体力がないから倒れたのではない。
手や足の筋肉が衰えたから倒れたのではない。内臓のバランスが崩れたから倒れただけだ。このときは、崩れたバランスを直すように、適当な薬剤を飲めばよい。
その薬剤により、ホルモンの調子とか自律神経の状況とかが是正され、崩れたバランスが直り、そうして、元の体調に戻る。
ここでは、薬剤は、手や足の筋肉を操作して、体を立たせたわけではない。単に「バランスの是正」という、きっかけを与えただけだ。
361:名無しのひみつ
09/12/12 14:29:20 9qijsSam
景気対策の本質は、ここにある。日本経済そのものをあれこれといじる必要はない。日本経済そのものは、すでに、十分な体力を持っている。
バブル以降でも、十年もたったわけだし、その間の生産性の向上は、すでに相当蓄積している。今さら2年間ぐらいで構造改革してできる生産性の向上
に比べて、その何倍もの生産性の向上を、すでに日本はなしている。(たとえばリストラによって。)つまり、構造改革は、すでに相当なされているのだ。
にもかかわらず、日本の景気は、いまだに回復していない。
景気を回復させるには、構造改革というのは、まったく見当違いの方法である。あさっての方向を向いている。
それは、決して無意味ではないし、有意義なことではあるが、景気回復自体には、何の役にも立たない。
景気を回復させるには、景気回復策、つまり、「需要と供給のバランスが崩れているのを直すこと」が必要である。そしてまた、それだけが、唯一の解決策である。
*
※ 歴史における生産性の蓄積
生産性は、長い歴史で見れば、劇的に向上した。たとえば、農民1人あたりの農業生産量とか、職人1人あたりの農具生産量など。何十倍にもなるだろう。
だから、もし生産性の向上が景気回復に効果があるとすれば、今の日本は昔に比べて劇的に景気が良くなっているはずだ。
しかるに、実際には、昔はほぼ完全雇用だったのに、
今は失業者があふれている。実際は逆だ。生産性の向上というものは、景気には何の影響もないのだ。
余談だが、ついでに言えば、生産性の向上は、人間の幸福とも関係ない。昔と今を比べて、人々が何十倍も幸福になったわけではない。物質生活の面では、
何十倍も向上したと言えるが、生活的には、相変わらず、朝から晩まで働いて、腹八分目に食べて過ごすだけだ。一人一人の幸福感が何十倍にも増えたわけではない。
どちらかと言えば、現代の方が、やたらとストレスにあったり、首切りされて自殺したりで、ずっと不幸かもしない。
結語
小泉は国民に訴えて、二者択一からひとつを選ぼうとしてる。
「財政再建か、景気対策か」
というふうに。しかし、これは間違った二者択一である。「財政再建と景気対策」の両方とも達成することが可能なのだ。
「米百俵」
「当面の痛みを忍んでも、長い目で得をしよう」
と小泉は訴える。いかにも善人ふうである。実際、小泉は善人なのだろう。しかし一国の首相は、善人であるだけでは務まらない。賢明であることが必要なのだ。
平凡な人間は、「右か左か」と二つのものを差し出されたとき、どちらか一方を取る。しかし、単にどちらかを取るのではなく、「第三の道はないか?」と考えるとよい。
賢明な人間なら、よく考えた上で、特別な工夫で、二つともいっぺんに取る方法を見出すものだ。(逆に、愚かな人間は、「二兎を追うものは一兎をも得ず」となる。)
ここで読者は疑問を呈するかもしれない。
「財政再建と景気対策の双方を得るなんて、そんなうまい方法があるのか」 と。なるほど、もっともな疑問である。
だが、よく考えれば、この双方は相反するものではない、とわかるはずだ。なぜなら、景気が回復すれば、税収が増え、財政は自然に再建されるからだ。
歴史的に見ても、財政赤字が溜まるのは不況のときであり、財政赤字が解消するのは好況のときである。近い例で言えば、米国がそうだ。
レーガノミックスは、「双子の赤字」といわれる超巨額の赤字を出した。しかし、クリントン時代の長期の好況によって、この赤字を一掃した。
そういうものなのだ。財政再建と景気対策は、相反するものではない。それらを相反するもののように思い込むのは、完全な思い違いである。
だから、どういう方法であるかは別として、「うまい方法」は、たしかにあるのだ。
小泉は平凡な善人としてふるまっている。しかし、その行く末にあるのは、「財政再建と景気回復」のどちらか一方の達成ではなくて、たぶん、両方とも不達成だろう。
小泉の言うような「構造改革」では、二年後に、景気は決して回復しないし、財政再建も今以上に悪化しているはずだ。
362:名無しのひみつ
09/12/12 17:39:52 LCnvINv5
お前らには政治は無理だ。
ネットでほえてるがいい。
363:名無しのひみつ
09/12/12 18:00:57 CrAJLF9c
民主党がネットで吼えてるだけの存在に留まってくれれば、どれだけ日本も助かった事か……
364:名無しのひみつ
09/12/13 23:09:57 EkYHDN02
バブル崩壊から17年、民主党もどうしようもないが、自民党も何もしなかった点では
あまり変わらないような気がするが。
自民党が責任政党であるのなら、今のような惨状にはなってないし、選挙で負けてもいない。
結局自滅したのだろうと思う。
まあ、国民のこの選択も「地獄への道は善意にて敷き詰められている」だろう。
まるで、2・26や5・15の時代に戻っているような感さえある。
後はテロリズムかクーデターか・・・
365:名無しのひみつ
09/12/14 05:08:43 nksjDaYw
政治の能力は無いが、国民が期待する政治家やその路線を葬る力くらいは有る奴ばかりだよ。
366:名無しのひみつ
09/12/15 14:26:05 K7B/e61k
さて、ここで問題です。
A「無駄だけど利権が絡む公共事業」
B「必要な公共事業」
この2つのどちらかを削減しなければならないとします。
事業仕訳のようなやり方では、どちらが削減されるでしょうか?
答えはBです。Aは、利権が絡むので、そもそも仕訳の対象にすら
なりませんし、なっても根回しが済んでいるのでスルーです。
今回、財務省の天下りなどはスルーされ
逆に高等教育研究・医療関連予算が
削減対象とされたことを見ても明白でしょう。
367:名無しのひみつ
09/12/15 14:32:15 SEfwv3h9
中抜きされるを国が直接是正するには法改正が必要じゃないの。
だから先に是正分の予算を削るから自分で改めてね。という
指示な訳。これに答えて是正してくれれば末端に全てしわ寄せが
行くようなことはないと。
ただし、無駄なところを自己是正もせずに末端から切り始めたら、
日本ノーベルじゃあるまいし元に戻せだとかいいたくないな。
仕分けで切ったら、なぜか遅れている新規プロジェクトを始める
べきなのさ。