09/09/24 12:24:28
>>1のつづき
新発見のダイオウイカが科学的に重要なのは、メキシコ湾北部に生息する
マッコウクジラにとって、この海域に主要な食料源があることが示された点である。
マッコウクジラはミシシッピ川河口の交通量の多い航路から驚くほど近い場所で
生息が数多く確認されている。
メキシコ湾や近隣の海ではこれまでに、マッコウクジラや他の捕食動物の胃から
ダイオウイカの破片が発見されていた。「メキシコ湾でダイオウイカが発見されたことで、
マッコウクジラは好物のエサがあるからこの辺りに生息しているのだという説が
裏付けられた」とベッチオーネ氏は言う。
調査の主任科学者であるNOAAのマルティネス氏によると、ルイジアナ州の
海岸沖およそ200キロの地点でダイオウイカを捕獲した今回の調査漁は、NOAAの
科学者チームによる60日間の海洋哺乳類調査のサイド・プロジェクトだったという。
「ダイオウイカが捕まる可能性があるのは知っていたけど、それが目的ではなかった。
最初から大規模な漁は計画していなくて、本当に練習のようなつもりだった。
練習中にすごい得点を出すなんて思わないだろう」。そのため、調査チームは
「そんな巨大な生物を保管するものを用意していなかった」とマルティネス氏は語る。
そこで、大きなバスケットに数枚のゴミ袋を敷き詰め、一番内側の袋にイカを入れて、
バスケットごと冷蔵庫に入れておいた。この間に合わせの工夫が功を奏して、
ダイオウイカの謎が間もなく解明されるかもしれない。例えば、今回のダイオウイカの
DNAを世界の他のダイオウイカのDNAと比較することができる。
また、ほとんど知られていないダイオウイカの食生活が明らかになる可能性もある。
「胃の内容物を確認できれば、ダイオウイカのエサについていろいろと判明するだろう」
とスミソニアン協会のベッチオーネ氏は話している。