09/09/24 12:24:03
調査船のデッキに引き揚げられたダイオウイカ(7月30日撮影)。
アメリカ当局は21日、メキシコ湾でダイオウイカが初めて生きたままで捕獲されたと
発表した。イカは網を引き揚げる途中で息絶えたという。
米国海洋大気庁(NOAA)海洋漁業局の海洋哺乳類科学者
アンソニー・マルティネス氏によると、7月30日、クジラ調査に備えた定期試験の
実施中に大きな網を水深500メートルほどの海中に仕掛けたところ、
“とてもおかしなもの”がかかったことに気づいたという。
このダイオウイカは体長6メートル、体重47キロで幼生と考えられ、網にかかったときは
生きていたが、引き揚げの際に死んでしまった。
スミソニアン協会のイカ専門家マイケル・ベッチオーネ氏によれば、その体長から
メスで未成熟の段階だったと推測される。
成体のダイオウイカは体長18メートルに達すると考えられている。近縁種の
ダイオウホウズキイカと同じように、ダイオウイカは直径25センチにもなる生物界で
最大の目を持っている。この巨大な器官のおかげで、他の動物には何も見えないような
無光の深海でも物体を感知することができる。
他のイカと同様に8本の腕と2本の長い触腕を持っていて、クチバシ状の口に
獲物を運んでいる。魚やエビ、他のイカを食べるようだが、
小型のクジラを襲って食べるという説もある。
これまでに採取されたダイオウイカの標本のほとんどは深海漁業が一般的な
スペインやニュージーランド沖で見つかったものである。その頻度は年に1、2回程度で、
いずれも死んでしばらく経った状態だった。
今回の捕獲によって、メキシコ湾には豊富で奇妙なほど多種多様なイカが
生息していることがさらに裏付けられたと言えるだろう。最近では石油・ガス採掘場で
腕に“ひじ”があるエイリアンのようなイカが発見されている。
>>2へつづく
ソース:ナショナルジオグラフィックニュース
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画像:調査船のデッキに引き揚げられたダイオウイカ
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