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米ハワイ島に口径30メートルの超巨大望遠鏡(TMT)が国際プロジェクトで建設されることが決まり、
日本の国立天文台も参加することになった。現在最大級の光学望遠鏡は口径8~10メートル。
その10倍の光を集めるTMTは、太陽系外の惑星のように極めて暗い天体も観測できる。
TMTは米カリフォルニア工科大やカナダの大学連合などが進める計画。
観測条件がよく、日本のすばる望遠鏡など世界の大型望遠鏡が集まるマウナケア山に建設する。
総工費は約1千億円で、11年に着工、18年の完成をめざしている。
光を集める鏡は、すばる望遠鏡のように1枚ではなく、六角形の小さな鏡を492枚並べて
1枚の大きな鏡と同じ働きをさせる。完成後は、すばる望遠鏡の3倍、
米国のハッブル宇宙望遠鏡の10倍の解像度が得られるという。高い解像度を生かし、
最も遠い宇宙にある銀河の成り立ちや、ブラックホール成長の仕組みの解明もめざす。
世界に現在ある十数基の巨大望遠鏡よりも大きい望遠鏡の建設は、
工費が巨額すぎて国際協力が不可欠だった。
次世代の巨大望遠鏡計画は複数あるが、国立天文台は、
TMTがハワイに造られることになったことから、すばる望遠鏡と連携させた観測や、
運営にもかかわりやすいと判断した。施設や機材の4分の1ほどをつくり、
その分の観測時間を得たい意向だ。
国立天文台の観山正見台長は「すばる望遠鏡の広い視野で特色ある天体を探し、
TMTで詳しく調べれば、非常に効果的な観測ができる」と話している。(東山正宜)
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ハワイに建設される超巨大望遠鏡(TMT)のイメージ図
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