09/07/11 13:45:32 BE:137988285-2BP(135)
日の丸有人宇宙船 2020年に初フライト HTV改修で数百億円削減
2009.7.11 01:33
将来の月探査を視野に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を検討している日本独自の
有人宇宙船の素案が10日、判明した。今年9月に初打ち上げが予定されている国際宇宙
ステーション(ISS)への無人補給機「HTV」を“有人仕様”に改良して使用。最大4人の飛行士
が地球周回軌道を飛行し、帰還用カプセルで地上に戻る構想だ。2020(平成32)年ごろの
初飛行を目指す。
政府が6月に決定した「宇宙基本計画」では“日の丸有人宇宙船”の開発が検討課題とされ、
約1年かけて結論を出すことになっている。JAXAの素案は、HTVの技術と打ち上げ機会を
最大限に活用して開発を効率化し、巨額の費用に対する反発を抑える狙いもありそうだ。
宇宙船の大きさは直径約4メートル、全長約10メートルで大型バスに匹敵。地球周回軌道
での飛行を想定し、宇宙空間では太陽電池パネルを展開する。数日から数週間にわたって
実験や観測を行い、将来の有人月探査に向けた技術も検証する。
宇宙船の基礎となるHTVは、米スペースシャトル引退後の物資輸送を担うISS補給機。
機体の一部は室内温度や湿度が調節され、ISSにドッキング中は飛行士が普段着で出入りできる。
04年ごろから有人宇宙船を検討してきた開発チームは、日本実験棟「きぼう」建設に伴い、
ISS参加国の協定で年1回、計7回のHTV打ち上げが義務づけられたことに着目。打ち上げを
重ねるごとに機体を改良し、帰還カプセルや太陽電池パネルなどの開発につなげる構想を描いた。
HTVを活用するこの構想は、宇宙船をゼロから開発した場合に比べ、開発期間の短縮や
数百億円規模のコスト減が見込めるという。
宇宙船を打ち上げるロケットは、HTV用の新大型ロケット「H2B」を土台に改良し、安全性を
向上させる。ただし、飛行士の緊急脱出システム、生命維持装置などはHTVだけでは検証が
難しく、別の機会が必要になる。帰還カプセルについては、まずISSから実験試料を回収できる
無人カプセルを開発し、有人宇宙船構想につなげる計画だ。(小野晋史)
産經新聞
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)