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【生物】アカカミアリをゾンビ化して操るタイコバエ - 暇つぶし2ch1:依頼@白夜φ ★
09/05/15 23:33:25
<アリをゾンビ化して操るタイコバエ>
National Geographic News
May 15, 2009

タイコバエというハエの繁殖方法は実におぞましい。特定のアリに産みつけられた卵からかえった
ウジはアリの脳髄を食べ、アリを操るかのように移動させ、さらに頭を切り落としてその中で
蛹(さなぎ)となる。しかし、このハエの繁殖方法を、害虫であるアカカミアリの駆除に利用する
取り組みが、アメリカ南部で進められている。

タイコバエは、アカカミアリという毒針を持つ凶暴なアリの一種を見つけると、その体内に針のような
管で卵を産み付ける。ふ化したタイコバエの幼虫(ウジ)はアカカミアリの頭の中へ移動し、そこで
脳髄をすすりながら成長する。しばらくすると、アリはウジにコントロールされているかのように
動き始める。

同じ巣のアリからの攻撃を避けるため、アカカミアリはタイコバエの幼虫に操られるかのように巣を
出て行く。たいていは、湿り気のある緑の多い場所にたどりつく。中には巣を離れてから50メートルも
さまよい続ける“ゾンビ”アリもいるという。

やがて、タイコバエのウジは、そのホストの首を切り落とし、内部を食べながらさらに成長する。
そして卵が産み付けられてから約40日後に、ほぼ成虫に近い蛹(さなぎ)になる。

「このハエのウジは、アリを断首するだけではなく、アリをゾンビに変えてしまうようだ」と、
アメリカ農務省の昆虫学者サンフォード・ポーター氏は言う。

アカカミアリは1930年代初期に、おそらくは農産物の貨物船でアルゼンチンからアラバマ州モービルに
入ったと考えられる。ここ50年の間にアメリカ南部全域に生息域を広げ、在来種のアリが多数被害を
受けている。そのためアメリカの研究者らは現在、外来種であるアカカミアリの繁殖を抑制するため、
定期的に数種のタイコバエを野に放している。

そうした中、新種のタイコバエ(学名:Pseudacteon obtusus)がアメリカで初めて放虫されたことを
テキサスA&M大学が最近明らかにした。放虫は2008年にテキサス州南部、2009年4月にテキサス州東部で
行われたという。この新種はアメリカで初めて放虫されたタイコバエであり、捕食行動中のアリを
攻撃することで知られる。理論的にも、巣に隠れているアリより捕食行動中のアリの方が攻撃に対して
無防備であることがわかっている。

このタイコバエはアメリカ在来種のアリを襲うことはないため、アカカミアリがハエを警戒し巣に
留まるようになれば、新しい巣ができる可能性も少なくなり、在来種のアリにとっては餌場が増える
ことになる。

テキサス大学の研究員であるロブ・プラウズ氏はこう話す。「これは在来種のアリが置かれている
不当な環境を改善するための取り組みであり、その目的は種間のバランスを回復させることにある」。

捕食者であるタイコバエによるアカカミアリのコントロールは、一定の成功はおさめているものの、
アメリカ南部からアカカミアリを完全に駆除することはできそうにないという。
ユタ大学のアリ生態学者ドナルド・フィーナー氏は、「1970年代までは完全な根絶について話し
合われていた。しかし、全面的な化学作戦でも行わない限り、これほど広範囲に繁殖している大量の
生物を根絶することはできない」と話す。

記事引用元:NATIONALGEOGRAPHIC(URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)

タイコバエは、アカカミアリを見つけると、その体内に針のような管で卵を産み付ける(写真左上)。
タイコバエのウジはふ化するとアリの頭の中に移動し、脳髄を食べて成長する。
アリは、ウジに操られるかのように、巣から出て他のアリの攻撃を受けない場所に移動する。
そこでウジはアリの頭を切り落とし(右上)、頭の中を食べながらさらに成長する。
そして卵が産み付けられてから約40日後に、ほぼ成虫に近い蛹(さなぎ)になる(右下)。写真左下は成虫のタイコバエ。
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)

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