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<新型ウイルス、由来は「人鳥豚豚」 10年かけ4種混合>
2009年5月3日3時3分
新型の豚インフルエンザウイルスは人と鳥、2種類の豚が持っていた計4種類のウイルスが
複雑に混じりあってできたことが、米国や日本の研究チームの解析でわかった。
米疾病対策センター(CDC)や世界保健機関(WHO)が公開する新型インフルの遺伝子情報を
もとに調べた。予防や治療の基礎データとなるウイルスの正体が明らかになってきた。
米コロンビア大などのチームは、今回のウイルスと過去の研究でわかっている豚のウイルスの
遺伝子情報を照らし合わせた。この結果、ウイルスに8本あるリボ核酸(RNA)のうち、6本が
北米の豚に感染するウイルスから受け継がれたもので、2本が欧州やアジア由来の
ユーラシア型の豚ウイルスから受け継がれたことを見つけた。
前者の6本には、人、鳥のそれぞれに感染するウイルスに由来するRNAも混ざっていた。
人は通常、豚や鳥のインフルにはかからないが、豚は人や鳥のインフルにも感染する性質を持つ。
98年ごろ、北米で豚インフルが流行したときに、豚の体内で豚ウイルスと人のA香港型ウイルス、
鳥ウイルスが混じり合って、まず「3種混合」のウイルスができたとみられる。
これが北米の豚ウイルスと交雑を重ね、最終的にユーラシア型の豚ウイルスと合わさって
「4種混合」の新たな豚ウイルスになったという。
このウイルスの表面のたんぱく質が、人に感染しやすい変異を起こした可能性が高い。
生物資源研究所(沖縄県名護市)の根路銘(ねろめ)国昭所長たちは、北米の豚ウイルスから
受け継がれた6本のRNAのうち、1本が人、2本が鳥、3本が豚(北米)由来であることを示した。
国立感染症研究所のウイルス研究室長などを務めた根路銘所長は「ルーツが詳しくわかって
きたことで、対策につなげられる可能性がある。今後もウイルスは変化する可能性があり、
監視が必要だ」と話している。
記事引用元:asahi.com(URLリンク(www.asahi.com))
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図:新型のウイルスができるまで
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