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「太陽帆船」実証機、惑星間航行へ=H2Aの重り代わりに搭載-宇宙機構
太陽の光の粒子を大きな帆に受けて進む「ソーラーセール(太陽帆船)」の実現を目指し、
宇宙航空研究開発機構は8日までに、近くの惑星まで航行する実証機の準備に着手する
方針を固めた。近い将来に、H2Aロケットを打ち上げる際の振動を抑える重りの代わりに
搭載する計画が、英国で開かれた国際学会で明らかにされた。
実証機チーム代表の森治助教は「ソーラーセールによる惑星間航行に成功すれば、世界初。
挑戦の意味を込めて『イカロス』と名付けた」と話している。
太陽帆船は燃料が要らず、低コストが長所だが、大きな帆を畳んで打ち上げ、宇宙で広げる
技術が課題。宇宙機構の川口淳一郎教授らは2004年8月、鹿児島・内之浦から小型ロケット
を打ち上げ、枠がない直径10メートルの薄い樹脂膜の帆を宇宙で展開する実験に世界で
初めて成功した。その後、一部に太陽電池を張った帆と、小惑星探査機「はやぶさ」で実用化
したイオンエンジンを組み合わせ、木星とさらに遠くの小惑星へ航行する探査機の計画を立案。
今回はその前段階として、木星より近い金星などを目標とし、まず帆だけで航行できることを
実証することにした。(2008/11/09-02:36)
時事通信
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