08/10/31 14:43:39
三菱重工業は31日、大型ロケット「H2A」が韓国の観測衛星「コンプサット3」の打ち上げを
受注する見通しとなったことを明らかにした。
2011年夏に宇宙航空研究開発機構の降水・水蒸気観測衛星「GCOM―W」と相乗り
させて鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げる。日本のロケットが国内外の衛星の商用
打ち上げを受注するのは初めて。
三菱重工によると、韓国の航空宇宙研究所(KARI)が実施した打ち上げ業者の入札に参加。
ロシアのロケットを抑えて、第1交渉権を獲得した。今後、契約条件などの詳細な交渉に入る。
H2Aの1機あたりの打ち上げ価格は100億円前後と見られている。三菱重工では打ち上げ
価格を明らかにしていないが、日本の衛星だけでは、H2Aの打ち上げ能力に余力があることから、
価格をかなり引き下げて応札したものと見られている。
H2Aは2001年に初打ち上げを行い、これまでに14回打ち上げた。03年に打ち上げに失敗
したが、その後8回連続して成功している。国が打ち上げを担ってきたが、07年に三菱重工に
移管されたことで、同社がコストダウンなどに努めてきた。
商用打ち上げ市場は過当競争状態にある。世界の商用衛星打ち上げ市場は年間20基から
30基程度。狭い市場に欧州、ロシア、中国、インド、米国などがひしめきあう。三菱重工も、
約15か国で受注活動を実施。昨年には欧州のロケット打ち上げ会社とも提携したが、受注には
至らなかった。
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