09/08/26 23:47:46
公の場で飲酒の女性にムチ打ち刑執行へ マレーシア
(CNN) 公共の場で酒を飲んだ行為がイスラム法に反するとして、マレーシアの法廷で有罪となった女性に対するムチ打ちの刑が、
近く執行される見通しとなった。女性は有罪を認めたうえで、「見せしめとしての刑だというのなら、執行は堂々と公開してほしい」と主張している。
執行されれば、公然飲酒の罪で同処罰を受ける東南アジアでは初のイスラム教徒女性になるとの見方もある。
女性は、イスラム教徒でモデル業のカルティカ・サリ・デウィ・シュカルノさん(32)。夫、子ども2人とともに隣国シンガポールに住んでいるが、
2年前、マレーシア東部パハン州を訪れた際にホテルのバーでビールを飲んだとしてイスラム法廷で5000リンギ(約13万円)の罰金と
ムチ打ち6回の刑を言い渡された。カルティカさんは刑を受け入れ、すでに罰金を支払っている。
マレーシアには、一般の司法制度とは別にイスラム教徒のみを対象とするイスラム法廷が設置されている。飲酒を禁じるイスラム法は、
同教徒ならば外国人にも適用される。飲酒の罪で女性にムチ打ち刑が執行されるのは、同国内で初めての例となる。過去に同様の判決を
受けた同国の女性2人は上訴したため、刑の執行には至っていない。
カルティカさんは「刑を恐れてはいない。長い間気がかりだったので、今はむしろほっとしている」と語る。カルティカさんの父親は「法律は少し
おかしいと思う。向こうが価値観を守る紳士だというのなら、ムチ打ちの刑がどれだけ紳士的なものか、公開して人々に判断してもらうべきだ」と、
挑戦的な構えを示している。
一方、同国のイスラム法学者協会は、「刑の目的は苦痛を与えることではなく、教訓を示すことだ」と説明。執行者が腕を高く上げたり、
受刑者の衣服を脱がせたりすることはなく、皮膚を傷つけないよう細い棒が使われることなどを強調している。
シンガポールでは1994年、同国居住の当時十代の米国人少年が車両などの器物損壊の罪でムチ打ち4回の罰則を受け、米国政府が反発し、
文化論争を交えた外交問題に発展したことがある。
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