09/06/11 22:14:30 Vc1us+9a0
(>>120の続き)
無期懲役囚にとって、仮釈放は年々遠ざかりつつある。法務省の統計では、仮釈放までの平均受刑機関は、
1998年が20年10か月だったが、2007年は31年10か月と初めて30年を超えた。同年末時点の無期懲役囚は、
戦後最多の1670人に上っている。
有期刑の上限が懲役20年から懲役30年に引き上げられ、仮釈放の慎重な運用を望む犯罪被害者は多い。
「仮釈放の審査が厳しくなっている背景には、被害者の声を重視する社会感情があるのだろう」と同省幹部は指摘する。
殺人罪で懲役20年が確定し、07年11月に服役を終えた男性（65）は、千葉刑務所で同じ雑居房にいた70歳くらいの
無期懲役囚を覚えている。服役が約40年になり、抜け殻のようだった。身寄りのない受刑者を埋葬した場所を黙々と掃除した後、
「俺はもうあそこ行きだ」とつぶやいていたという。
NPO法人「監獄人権センター」の海渡雄一弁護士（53）は昨年2月、ある無期懲役囚から手紙を受け取った。＜終点が全く見えず、
精神的負担が大きい＞
一方、教誨師（きょうかいし）の牧師は「無期懲役囚の間で『刑務所で一生を送るしかないなら、居心地よく過ごそう』
という意識が広がっているように見える。こんな状態では反省を求めるのは難しい」と嘆く。
（>>121に続く）