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從容録 第三則 【東印請祖】 とういんしょうそ
衆に示して云く、劫前未兆の機、烏龜火に向う。
外別傳の一句、碓觜花を生ず。
且く道え、還って受持讀誦の分ありや也た無しや。
擧す。 東印土の國王、二十七般若多羅をして齋す。
王問うて曰く、何ぞ看經せざる。
云く、貧道入息陰界に居せず、出息衆に渉らず、常に如是經を轉ずること百十萬億卷。
頌云、
雲犀玩月含輝、木馬游春駿不羈。
眉底一雙寒碧眼、看經那到透牛皮。
明白心超曠劫、英雄力破重圍。
妙圓樞口轉靈機。
寒山忘却來時路、拾相將携手歸。
頌に云く、雲犀月を玩んでとして輝を含む、木馬春に遊んで駿にして羈されず。
眉底一雙碧眼寒じ、看經那ぞ牛皮を透るに到らん。
明白の心曠劫を超え、英雄の力重圍を破る。
妙圓の樞口靈機を轉ず。
寒山來時の路を忘却すれば、拾相將いて手を携えて歸る。
衆に示していわく、はるかな時が起こる以前のまだ兆しもあらわれていないそのとき、亀は水ではなく火に向い、教えることのできない言葉は、石臼のまわし棒に花を咲かせます。
言ってみなさい、自分の中に受持読誦のこころがあるのかないのか・・・