10/05/01 22:12:40 p/jXkbl5
>>656 20氏
只今、外出先の高山市より帰りました。
>在家さんの場合、多神教(及び拝一神教)的なテクストを真の預言、唯一神教的な
>テクストを後の意図的修正と仮定している、ということですね。
多神を示すテキストであってもその啓示を降ろされたのがYahwehであるという点が
重要であり、これはユダヤ教徒もキリスト教徒も否定できないでしょう。
次に唯一神教的なテキストですが、下記の2つの場合を想定します。
①後世の誰かが改竄した。
②その時代の預言者の資質に応じて神が啓示の降ろし方を変えられた。
①の方は案外簡単に証明できます。
旧約の七十人訳とマソラテキストと、クムランテキストとを比較して相違箇所を
検証すれば良いからです。
死海文書の研究者たちが驚いたことは、クムランテキストとの相違点が当初想定
していた以上に少ないということです。
申命記の「神の子らの数に従い」が「イスラエル民の数に従い」とか「天使の数
に従い」とかいった相違点は極めて少なく、2千年にわたりラビ達が非常に正確に
書き写してきたことが検証されております。
ですから②の解釈のように、最初から預言者によっては唯一神教的に啓示を降ろし、
また別の預言者に対しては多神教(及び拝一神教)的に啓示をおろされたのでは
ないかというのは私の仮説でございます。
例えば神を疑い易く、啓示を伝える勇気の少ない預言者には、強く唯一神教的に
啓示を降ろされたのではなかろうかと、これまで別の神を信じてきた預言者には
多神&拝一神教的な伝え方をされたのではと思料します。