10/03/26 12:17:39 qCiO5FH9
>>356
>そもそも、その前程となるものが現実的動作の基準になるんですか?
勿論なりません。必要があるから(生命が命じるから)動くのです。竜樹の
「去るものは去らない」は、あくまでそのような「現実的動作(色)」の観察
に基づく、論理実験だということです。
竜樹のこの命題は、例えば西洋の「アキレスと亀」の論理実験などよりもはるかに
優れている。「アキレスと亀」では、「動き」を前提とした分析ですが、竜樹は、
「動きとは何か」という本質に迫っている。
師がスポーツカーに乗るとき、「俺は何を前提として乗るのか」などと考えますか。
色鮮やかなスポーツカーを「見て」、乗りたいから乗る、乗る必要があるから
乗るのです。いずれも師の生命が命じるものであり、前提はありません。それ
が「空」なのです。空とは「考えて」求めるものではありません。あくまで
「具体的現実状況(色)」に対応して生命が命じる「具体的行動」です。これ
が「色即是空・空即是色」です。その根源は、生存本能(生命)以外にはあり
ません。