09/12/22 23:29:23 v1Rd7/Zn
苦という事についての実例報告、これも10人十色と言うもの
山梨県で有名な寒中荒行で知られる修行寺院が有る。
ここでの修行中に先達から当日一つのお達しがあったそうで。
「ここに桶が一つ有る、これに井戸から水を汲んで一杯にするものはいるか
出来るなと思うものが居たら前に出てきなさい、但しそれに使う汲み桶には
底がない、人間の一念が何をなせるかを知るこれも修行です」
「ハイ、私がやります」と言って出て来た彼はおよそ1日掛けて ひとしずく ずつ
汲んで桶を満たしたそうだ、手の皮が向けしまいに肉が出てきたとか。
やり遂げた僧侶の彼は、故郷に還ってから町のはずれに小さな寺を持った。
何年か経過して、生命保険の業務も手がけるようになった頃に
女遊びを覚えて仕舞い、寺も信用も何もかも棒に振ると言う状態に成ったとか。
彼にとって、手の皮がすっかり向けてしまうくらいの事は「苦行」ではなかった。
女遊びを止めることが本当の「苦行」だった訳で、前もって彼に合った修行を授ける
人が居なかった。
彼には女遊びという心癖を掃除するための指導が必要だったのだが(運が悪いため)に
出会えなかった。
修行と言いつつ現実はかくも凄まじいものだと言う実例。