09/01/25 15:51:12 orXKi90k
正統派キリスト教やユダヤ教、イスラム教では輪廻を否定しているにしろ、これらの大宗派にはどれも、かつて輪廻を支持して論争してきた党派がいた。
一般に信じられているのとは裏腹に、生まれ変わりは多数の原始キリスト教徒たちに広く受けいれられており、なかでもオリゲネスが転生を信じていた事は有名である。
聖アウグスティヌスもあきらかに「人間存在は一回限りではないらしい事に頭を悩ましていた」
『主よ、お聞かせください‥‥幼少の頃の私は、より前に死んだ別の時代の私の人生を引き継いでいるのでしょうか』と書いている。
彼もたぶん現代キリスト教徒の多くが知らないように、イエス・キリストが輪廻を立証していたという事実を知らなかったのだろう。
このことは、聖書にも書かれているし、グノーシス派の書物にはもっとはっきりと書きしるされている。
グノーシス派の福音書「信仰の知恵」には、『魂はこの世ひとつの身体から別の身体へと次々に注ぎいれられる』というイエスの言葉が引用されている。
四世紀になって、キリスト教は迫害された秘教の信奉者たちの集団から発展し、政治の世界にも影響を及ぼすまでの大組織に成長したわけだが、
このときになって初めてキリスト教神学における輪廻への反対論が表れた。
これにも屈しない彼らには異端という烙印を押された。
「驚くべき現代の神話・輪廻転生」J・L・ホイットン他著より