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維摩経 入不二法門第九より
文殊師利曰く、『我が意の如きは、一切の法に於いて、言うこと無く、
説くこと無く、示すこと無く、識ること無し。諸の問答を離るる、
これを不二法門に入ると為す。』
と。
ここに於いて文殊師利、維摩詰に問わく、
『我等、おのおの自ら説きおわりぬ。仁者、まさに説くべし。何等かこれ菩薩、不二法門に入る。』
と。
時に維摩詰黙然として言無し。
文殊師利歎じて曰く、
『善哉善哉、すなわち文字言語の有ること無きに至る。これ真の不二法門なり。』
と。
この不二法門品を説く時、この衆中に於いて五千の菩薩、皆不二法門に入りて無生法忍を得たり。