08/12/08 12:08:46 Cuk8nH3s
「現代の学界でも、歴史を調べれば調べるほど、どのウパニシャッドも釈尊より後に製作されたことが分
かり、現在では「ウパニシャッドの最初の二本だけは釈尊より古いはず」というところまで譲歩しています。
でも、その二本もいずれ、釈尊より後に作られたと認められるでしょう。
何よりも、初期経典を読むと、どのウパニシャッドも釈尊より新しいものであることが分かるのです。経典
の中で釈尊は、三ヴェーダの名は何度も挙げていますが(第四のアタルヴァ・ヴェーダはまだ製作されて
いませんでした)、ウパニシャッド文献のことは、何もおっしゃっていないのです。
そんな釈尊が、バラモンたちがその当時既に製作していたなら、ウパニシャッドのことだけたまたまご存
じなかったということは、あり得ません。
釈尊が入滅された後に、釈尊が初めて説かれた輪廻や悟りの教えを基にして、ウパニシャッドの「思想」
や文章が製作されたのです。」(悟りの階梯/輪廻は釈迦が体験した事実/藤本晃)
ウパニシャッドの文献そのものの幾つかの成立がゴータマよりも後代としても、それは大した問題ではな
い。現在、残っている最古の文献以前にも別の木の葉に書かれていたかもしれないし、第一、口授で教え
は生きているのだから、その思想の原型はすでにあったと見なすべきです。ウパニシャッドがゴータマから
説を拝借したとは考え難く、ヴェーダ思想を継承した側から成立していったとみても何も問題はない。仮に
万が一、藤本氏やテーラワーダのような説が正しかったとしても、ゴータマが真理として輪廻転生を説いた
とする私の見解には何ら影響は受けない。
この解説での第二回以降の部分、つまり須陀桓、斯陀含、阿那含、阿羅漢といった「四向四果」(四沙門
果)」のこと。これは弟子の輪廻転生の回数と解脱の段階ということで、その解説の根拠となる経典につい
てはすでに掲載し紹介しました(前スレ138-140参照のこと)。
しかし残念ながら、「転生を説く内容はバラモン(外道)!」といった単純批判しかできないようです。