08/12/11 22:48:28 z5LmcDMw
「これに依ってこれが起こる」とは依因仮設と同じことが分かるでしょうか?
これは此縁性とも呼ばれ、縁起と同じことです。当然、因果関係です。
ですから、世俗の縁起・因果関係は日常の真偽体系を破壊しないために認めるが、
勝義の自・他・両方・無因から生起するのではない、不生と否定するように、
因果関係は日常社会の習慣を安定させるために認めるべきだということです。
その根拠となるのが『勝義空性経』と『縁経』です。
『勝義空性経』は、中観、唯識、経量部、有部では重要なところに引用される伝承ですが、
パーリ仏教には伝承されていないようです。これはパーリ仏教の限界を示しているように思われます。
以上の縁起・空と輪廻は全く矛盾しませんよ。空なる業から空なる果が縁起して、輪廻していく。
それは死をもって断絶しない。もし死をもって断絶する、来世がないとするなら断見です。
主体となるものは、識とか、自相続とか仮設されるが、もとよりそれは空です。
だから、色即是空 空即是色なんです。逆に色即是空 空即是色じゃないと破綻します。
以上で、ご理解いただけましたでしょうか?