09/05/17 12:08:19 Iz5ET1pY
また下品下生の中に、五逆を取りて謗法を除くことは、それ五逆は已に作れり、捨てて流
転せしむべからず、還りて大悲を発して摂取して往生せしむ。
観無量寿経を見てほしい。阿弥陀仏が無量寿経で極楽浄土に往生できないといっている
五逆の者が、下品下生の中では結局往生できると言っている。
しかるに謗法の罪は未だ為らざれば、また止めて「もし謗法を起こさばすなわち生まるるこ
とを得じ」と言う。これは未造業について解するなり。もし造らば還りて摂して生を得しめん。
下品下生では、確かに五逆の者も往生できると言っている。しかし、謗法の罪の者について
触れてないのはどうしてか。それは、下品下生の悪人が謗法の罪をまだ冒してないからだ。だ
からこそ、下品下生の悪人には、「謗法の罪を冒せば今度こそ極楽から漏れるぞ」と言う。しか
し謗法が現実化したらどうか。実際に謗法を冒してしまったら、その者も極楽に迎えることにな
る。
五逆の者も謗法の者も、結局、極楽に迎えられるという。それでは、五逆の者も謗法の者も
阿鼻地獄に堕ちるとはどういうことか。五逆の者、謗法の者が転落していく阿鼻地獄は存在す
るのか、しないのか。その問題が残ってくる。