09/02/25 11:11:38 44B+qk1B
国家を創設しようとするなら、グランドモデルが必要となる。エジプトを脱した人民を統
括し、モーゼは国家という構造をデザインしていたかどうかはまで分からない。しかし、
エジプトから脱出してきた人々の生命と財産の安全確保、幸福の実現という問題に、リ
ーダとして責任を持とうとはしていたと思う。そのため統率社会のグランドモデルとして、
モーゼの構想の中では当然、エジプトが叩き台になっていたことは疑う必要も無いだろ
う。
エジプトには神がいた。太陽神である。太陽は人々に作物をもたらす。太陽が隠れると
作物ができなくなる。雨も風も太陽が支配する。時間も暦も太陽が支配する。エジプト国
王の支配権の根拠は太陽神であり、国王は太陽神から授権して人民を統治する。
ツタンカーメン王の王冠は蛇を象っている。蛇は地を這う太陽の子供である。エジプトで
は蛇を祭る信仰があったようだ。蛇は成長すると脱皮する。脱皮という現象が男性器のイ
メージと結びついたのだろう。日本の神社では、男性器を写実的に象った陽根形状体を神
体として祭っているところがある。エジプトでは、男性器を蛇に置き換えて象っている。
なぜ蛇なのか。男性器は、少年から青年に変わるとき陽皮が後退する。つまり脱皮する
のだ。蛇は脱皮してたくましくなる。従って、蛇は男性器を象徴する。エジプトの蛇信仰は、
男性器信仰を背景にしたものだろう。
人は男性器から女性器に命を送り込む。女性器は男性器から命を預かると、その男性
の子の命を宿す。これで子孫が生まれる。太陽は大地に光を注いで大地に生命を作り出
す。太陽(sun)は男性名詞、大地(earth)は女性名詞なのだ。
エジプトでは国王が即位するとピラミッドを造った。かつて僕らはピラミッドを王の墓と教
わった。しかし最近はその説がぐらついているそうだ。ピラミッドが王の墓でなければ何か。
ピラミッドは女性器ではないか。僕は最近、仮説的にそう考えるようになった。