10/04/28 23:28:15
旧約聖書「創世記」の中に書かれている“ノアの方舟”。神が悪い行いをする
人間たちを洪水で滅ぼそうとするところ、ノアが家族や動物を方舟に乗せて
難を逃れたというのが、大まかな話の流れだ。洪水に襲われること40日間、
地上から水が引くまで150日間かかった末に、方舟がたどり着いた先は現
在のトルコ東部にあるアララト山と言われている。そのアララト山の山頂付
近で、このたび中国とトルコの探検グループが方舟に使用されたと思われ
る木の一部を発見したと発表。測定の結果、木は4,800年前の物と見られる
ことから、中国人メンバーは「(ノアの方舟の一部に)99.9%間違いないと思
う」と確信しているという。
トルコ紙ナショナル・ターク英字版によると、発見したのは香港を拠点に活動
する団体「Noah's Ark Ministries International」所属の中国人とトルコ人の
グループ。同紙は彼らが行った今回の捜索で「ノアの方舟に入ったとさえ主
張した」と伝え、現場とサンプルの写真を掲載している。また、トルコ英字紙
ハリエット・デイリーニュースも、メンバーがアララト山の山頂付近で発見し、
船と見られる構造物から木を回収したと報道。放射性炭素年代測定法により、
木が4,800年前の物であると分かったそうだ。
団体の公式サイトでは、2008年10月から2009年10月にかけて行われた捜索
の際、海抜4,000メートルを超えた地点で今回の木でできた構造物を発見し
たと説明。中国人メンバーの1人は「それがノアの方舟であるとは、100%言
い切れない。しかし我々は99.9%そうであると思っている」とコメントしている。
グループが考えている根拠のひとつは、アララト山の周辺地域では3,500メ
ートルを超える一帯に人間が定住しておらず、この点からも発見した構造物
がノアの方舟の可能性を高めている―というものだ。
実は過去にもノアの方舟の痕跡と思われるものは、この付近で多く報告され
ている。1959年にはトルコ空軍のパイロットが上空からボートのような対象物
を目撃。また、2006年にはアララト山北西部を写した衛星写真に、船のような
形をした物が写っていた。しかし、「誰もノアの方舟がどこにあるのか、説明で
きなかった」(ナショナル・ターク紙より)のが、これまでの実情だったようだ。
また、多くの探検家が方舟の痕跡を探し、たびたび発見したと主張するも「誰
も証明できなかった」(カナダ紙トロント・スターより)という歴史も。ただ、今回の
発表は少なくとも発見された木の年代が、伝説があったと考えられている時期に
近いとあって、メディアの関心も高いようだ。
報道はトルコや欧米、そして「Noah's Ark Ministries International」がある香港
でも伝えられている。この発見を受けて、団体は発掘場所を世界遺産に登録
するよう、トルコ政府へユネスコに申請するよう働きかけているそう。果たして
歴史を紐解く1ページとなるのか、今後の成果も注目されるところだ。
URLリンク(www.narinari.com)
画像
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団体公式サイト
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