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【ブリュッセル福島良典】欧州連合（ＥＵ、加盟２７カ国）のファンロンパウ
欧州理事会常任議長（大統領）は２３日、ブリュッセルで毎日新聞など日
本人記者団のインタビューに応じ、欧州単一通貨ユーロがギリシャ財政
危機を乗り越え、信認を維持できるとの自信を示した。危機再発防止の
ため、国際通貨基金（ＩＭＦ）の欧州版となる「欧州通貨基金（ＥＭＦ）」など
を念頭に常設支援機関の創設の検討に来月、着手する考えを表明した。
ギリシャ政府が２３日、ＥＵとＩＭＦに緊急融資の発動を申請したことを受け、
加盟国首脳らと電話で対応を調整したファンロンパウ議長は「必要な措置を
取っており、すべてが用意万端となる間際だ」と述べ、融資発動でギリシャ
以外のユーロ圏加盟１５カ国の同意が得られるとの感触を示唆した。
ギリシャがユーロ導入国として初めて金融支援を仰いだことから、ユーロ
の信認自体に黄信号がともりかねない情勢だが、議長はユーロの存続に
は「疑いの余地がない」と強調し、ＥＵの通貨同盟が今回の危機を克服でき
るとの見方を示した。
同時に「ギリシャの状況が再発しないよう（ユーロ導入国の）財政監視の
強化が必要だ」と指摘。通貨統合の土台を強化するため、自らが議長を務
める作業部会で来月から年末にかけて「危機管理にあたる常設機関の創
設」を検討すると明らかにし、「ＥＭＦも一つのアイデアだ」と述べた。
ＥＭＦはユーロ導入国の経済状況を監視し、危機に陥った場合には緊急
支援を提供する仕組みで、ギリシャ危機を受けてドイツなどが創設を提唱
していた。
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