10/03/28 15:07:28
12歳少年“人間爆弾”テロの道具に…
許しがたき蛮行だ。南米コロンビアのナリニョ州政府は26日(日本時間27日)、
12歳の少年が地元警察署に小包を届ける際、その小包に入っていた爆弾が爆発して
少年は即死し、警察官2人が負傷したと発表した。少年は何も知らずに「人間兵器」
とされたらしく、政府と対立する左翼ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)の犯行と
みられている。
こどもをだまして『人間兵器』に仕立て上げるという非道、卑劣極まりない事件が
南米から飛び込んできた。
AP通信などによると、事件が起きたのはアクアドルとの国境に近い、コロンビア
南西部のナリニョ州エル・チャルコ。現地時間25日午後4時ごろ、12歳の少年が
放課後に学校の制服を着たまま、小包を届けようと地元警察署に近づいた。
ところが、その小包は爆弾だった。同州のアントニオ・ナバロ知事(61)によると、
「少年が警察署に近づいた際に爆弾が爆発した」という。
地元警察幹部によると、爆発後、現場には少年の両足だけが残されていた。爆薬は
約10キロで起爆方法などは不明。また、地元治安責任者は「少年は小包爆弾を警察署に
届けるために利用されたのではないか」と話し、さらに「人口約2万9000人のこの町
ではかつてこんな事件が起きたことはない」としている。
少年を利用した犯人はいまのところ不明だが、24日にもエル・チャルコから北東
約200キロの港町、ブエナベントゥラで自動車爆弾が爆発し、9人が死亡、36人が負傷
したばかりで、これがコロンビア革命軍(FARC)の犯行とされていることから、今回の
犯行も同組織の関与が強く疑われている。
事情を知らない少年をテロの“道具”にしてしまう行為に対して、コロンビア政府内
からは国際人道法違反との非難が起きており、ファビオ・バレンシア内相(62)は
犯人逮捕に結びつく有力情報に5万3000ドル(約493万円)の懸賞金を出すと発表した
コロンビアではアルベロ・ウリベ大統領(57)がテロ組織や麻薬組織との戦いを
進めており、近年は爆弾テロは激減していた。
5月30日に大統領選が行われるが、現在2期目のウリベ大統領に対して、2月に憲法
裁判所が3期目の立候補はできないと判決を下した。こうしたなかで政情の不安定化を
狙ってFARCが攻勢に出てきた可能性が指摘されている。
MSN産経(28日10:41)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
Reuters(英語 26日)
Colombian "boy bomb" killed at police station
URLリンク(uk.reuters.com)