10/03/26 19:12:32
25日にブリュッセルで開幕した欧州連合(EU)首脳会議で欧州首脳は、巨額の公的債務を
抱えるギリシャに対して、国際通貨基金(IMF)からの融資を組み入れた支援策を準備する
ことで合意した。欧州中央銀行(ECB)は欧州による自力での危機解決を訴えていたが、
最終的に同支援策を受け入れた。
ユーロ圏16カ国首脳は同会議で、ドイツとフランスが提案したIMF融資と2国間融資を組み
合わせる支援策を支持した。ただ首脳らは、ギリシャが欧州最大の財政赤字を削減する上で、
外部の支援が必要になることはないはずだと強調した。
EUのファンロンパイ大統領は25日の首脳会合後に記者団に対し、「これは極めて明確な
政治的メッセージだ」と指摘。「これは2つの手段を組み合わせたメカニズムだが、欧州が
主要な役割を担う。最後の手段として発動されることになる」と説明した。
ECBは12兆ユーロ(約1480兆円)規模のユーロ圏経済にIMFが関与することへの反対を表明
した後、一転して今回の支援案を支持すると表明。トリシェ総裁は、欧州政府が引き続き、
支援プロセスの主導権を握るだろうと述べた。
同総裁は首脳会議前に仏テレビのインタビューで、IMFに支配権を譲るのは「非常に悪い
ことだ」と語ったが、首脳会議後に記者会見を開き、発言を修正。「IMFが介入したらこう
なるなどの話は一言もしていない」とした上で、「わたしは、ユーロ圏の各国政府の責任を
保持したかった。それがわたしの尺度だ。それは尊重されたと思う」と語った。
同総裁の支援案に好意的な発言を受け、ユーロは上昇。ブリュッセル時間26日午前1時
(日本時間同9時)現在、1ユーロ=1.3302ドルと、前日遅くの1.3270ドルから上げた。
支援の枠組み合意では、ユーロ加盟各国はECBの資本金拠出割合に応じてギリシャに補助金
付きでない融資を提供することにしており、ギリシャによる資金調達手段が万策尽きた場合、
ユーロ諸国が融資の半額以上、残りをIMFから拠出することになった。
ギリシャは向こう数週間内に、約100億ユーロ規模の国債発行を実施する必要がある。4月
20日には約82億ユーロ、5月19日には85億ユーロ相当の国債がそれぞれ償還を迎えるからだ。
米ゴールドマン・サックス・グループが25日に電子メールを通じて配布した資料の試算に
よると、ギリシャは向こう1年半の間に合計約200億ユーロ の支援をIMFから受ける可能性
がある。一方、フランス紙フィガロは、複数のドイツ当局者の話を引用して、この救済
規模が総額220億ユーロになると伝えた。
Bloomberg(26日15:18)
URLリンク(www.bloomberg.co.jp)
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