10/01/18 23:40:40
日本の調査捕鯨船団への攻撃を続ける反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の抗議船「ボブ・バーカー」号が
船をノルウェー船籍に偽装して、南極海を航行していたことが18日、わかった。船籍の偽装行為は、公海上
での航行規則を定めた国連海洋法条約違反にあたり、日本政府は、捕鯨船団が撮影した写真やビデオ映像を
ノルウェー政府に提供。これを受けてノルウェー外務省は、同日までにSSに抗議文を送付した。
ボブ号は、SSが今回の反捕鯨キャンペーンに導入した新抗議船で、1月6日、南極海を航行する捕鯨船団の
母船・日新丸の前に姿を現し、航行を妨害した。この際、日本側はボブ号が捕鯨国のノルウェー国旗を掲げて
いることを確認した。SS側もこの事実を認めており、その理由について、ボブ号を捕鯨国の船と誤解させ、
接近を容易にしようとしたなどと説明しているという。
日本の水産庁によると、ボブ号は1950年代にノルウェーで建造され、同国の捕鯨船や海上保安船として
使われたが、昨年、アフリカ中部のトーゴに船籍が登録されていた。日本政府はトーゴに対して外交ルートを
通じ、適切な対応をとるよう要請している。
国連海洋法条約によると、船舶が2つ以上の国旗を掲げ、公海上を航行した場合、無国籍船とみなすことが
できる。無国籍船に対しては各国の海軍艦艇が臨検を行う権利も認められ、ノルウェーでは、船舶の国旗
不正使用を刑罰に問う国内法も整備されている。
在ノルウェー日本大使館によると、同国外務省は12日、国旗を不正に使用したことを抗議する内容の文書を
SSに送付したという。SSのポール・ワトソン船長らは90年代、ノルウェーの捕鯨船への襲撃事件を起こし、
SSへの嫌悪感を抱く同国住民も多い。
SSの執拗な妨害行為に対しては、日本政府も厳重に抗議しているが、ボブ号は日本時間15日にも、南極海を
航行する第2昭南丸に発煙筒を投げ込むなど、攻撃を続けている。
MSN産経(18日21:44)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
日本の調査捕鯨船団のカメラマンが撮影したシー・シェパードのボブ・バーカー号の写真には、ノルウェー
国旗が掲げられている様子がはっきりととらえられている=1月6日、南極海(財)日本鯨類研究所提供
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
ノルウェー国旗(外務省)
URLリンク(www.mofa.go.jp)