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ロシア宇宙庁のアナトーリ・ペルミノフ長官は30日、小惑星アポフィスの地球衝突を回避するため、
専門家による対策委員会を開く計画を明らかにした。
ロシア通信(RIA)によると、アポフィスは直径約350メートルの小惑星で、2036年に地球近くを
通過するとみられ、この際に地球に衝突する可能性があるとされる。衝突すると、ほぼフランスと
同じ面積の砂漠ができるという。
ペルミノフ長官は、国営ラジオ「ロシアの声(Voice of Russia)」に対し「2036年のアポフィス
地球衝突を防ぐ手段を協議するため、専門の科学者を集めた委員会を非公開で行う」と発表。
「衝突回避システムの構築に多額の費用がかかるとしても、衝突が起きるまで何もせずに大勢の
死者を出すよりはずっとましだ」と話した。また、欧州、米国、中国などの宇宙研究専門家も参加
する国際プロジェクトとなる可能性も示唆した。
インタファクス通信によると、ペルミノフ長官は衝突回避策の1つの案として、アポフィスの軌道を
そらす目的に特化した装置の開発をあげた。核爆発を用いることはないという。
ロシア通信は、アポフィスは2029年に地球から3万キロ付近を通過すると説明。この距離は静止衛星
よりも地球に近いため、軌道がずれてその7年後に地球に衝突する可能性があるとされている。
一方、米航空宇宙局(NASA)が10月からウェブサイトに掲載している情報によると、以前のデータ
ではアポフィスが2036年4月13日に地球に衝突する確率は4万5000分の1だったが、最新のデータを
使ってアポフィスの軌道を再計算したところ、衝突の確率は25万分の1にまで低下したという。
AFP通信(31日10:01)
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