09/12/28 23:51:56
出版点数で日本の約8割に及ぶイタリアだが、図書館利用者が減り続け、国の予算も過去5年で
ほぼ半減した。「図書館の衰退は文化が売り物のイタリアにとり大きな痛手」と関係者は嘆いている。
毎年12月にローマ南郊のエウルで開かれる書籍祭り「ラ・フィエラ」。今年は昨年より1割多い
約5万5000人が入場。会場には409の出版社が並び、総売り上げも昨年比で2割増えた。
昨年来の不況で、自動車や家電、衣類の売り上げが落ち込むのに対し、美術館や観劇と並び書籍の
売り上げも伸びる傾向にあり、ローマの書店は常ににぎわっている。
国立統計局の調査では、人口6000万のイタリアで年に1冊以上読む人は約2400万人だが、月1冊以上と
なると320万人に減る。ブックフェアの盛況ぶりから、「読書人口が増えている」(レプブリカ紙)
という見方もあるが、図書館は衰退している。
文化省によると、05年に約190万人だったイタリアの国立図書館の利用者数が、08年には約155万人に
減った。貸し出された書籍数は05年が約29万冊、08年は約27万冊と、さほど減っていない。
数を減らした利用者が、より多く借りている計算だ。
利用者の減少と財政緊縮で来年の国の図書館運営予算は、05年比46%減の約1600万ユーロ(20億円
相当)に。「これで、外国の書籍がほとんど買えなくなった」(ローマ国立図書館)という。
イタリアの08年の書籍出版点数は約6万6000で、人口が約2倍の日本と比べ、1人当たりの出版点数は
7割ほど多い。ただし全体の書籍の8割方が500部以上売れず、1冊の平均発行部数は3500部ほど。
「多種少売」。少数の本好きが乱読する傾向にある。
毎日新聞(28日12:40)
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