09/12/25 00:19:12
◇「奉公」という名の「奴隷」、搾取される子供22万人超 ハイチ
(CNN) カリブ海の島国ハイチで、「奉公」という名目で別の家庭に送られ、
事実上「奴隷」として搾取されている子供が22万5000人に達することが、
ラテン・カリブ諸国で虐げられている人々を支援するNPO、
パン・アメリカン開発基金(PADF)の調査で明らかになった。
PADFは政情が安定せず危険な地域を含め、ハイチ国内の1458世帯を
直接訪問し、実地調査を実施。その結果、子供の22%が別の家庭へ
奉公に出されており、30%を超える世帯で奉公にくる子供を迎えていた。
ハイチでは奉公に出され家事手伝いなどに従事する子供を
「レスタベック」と呼ぶ。これは、フランス語の「一緒にいる人物
(reste avec)」からきた言葉で、事実上の奴隷となっている。
レスタベックとして別の世帯に送られる子供のうち、3分の2が女の子で、
滞在先の家庭で虐待やレイプの被害が後を絶たない。
特に、貧しい家族では口減らしとして子供を別の家庭に送る割合が高くなる。
子供の送り先は親類の場合もある。かつては地方から都市部に送られる
子供が多かった。また、レスタベックとして行った先で子供が教育を受けられる
可能性が高くなる場合もあるという。
しかし、子供たちは事実上、無報酬で奴隷状態で働いている。国連によると、
ハイチの失業率は70%に達し、国民の78%が1日あたり2ドル(約180円)以下で
暮らしており、PADFは子供の搾取をなくすためにも、ハイチ経済の安定化ならびに
貧困層の所得引き上げが重要だと指摘。ハイチ政府や国際社会に子供たちの
現状を伝え、支援を求めたいとしている。
ハイチは1991年の軍事クーデター以降、政情不安に陥り、国連が94年に
多国籍軍による武力行使を認めるまで情勢が悪化した。2004年から
国連平和維持活動(PKO)の国連ハイチ安定化派遣団が駐留しているが、
状況は好転していない。
ソース(CNN)URLリンク(www.cnn.co.jp)