09/12/23 19:01:40
【12月22日 AFP】割礼(包皮切除)の際にペニスを誤って切断されても生き残る少年は確かに
ラッキーだが、その傷は「恥」として彼の残りの人生に刻印される。南アフリカの一部地域の
少年たちが「男」になるには、そのような危険な代償がつきまとう。
東ケープ(Eastern Cape)州に住む、国で2番目に多い民族集団であるコーサ(Xhosa)人の
少年達は、割礼という神聖な儀式を経て「少年」を卒業し、「大人」になる。
だが毎年、訓練をろくに受けていない割礼師による下手な割礼により、合併症で死ぬ若者たちが
後を絶たない。少年たちは、昔ながらに、人目につかないやぶの中で割礼を受け、
傷が癒えるまでの約4週間、社会の決まりごとや大人の責任などを学ぶ。
治癒が早く、痛みも少ない病院での割礼を選ぶと、生涯にわたって後ろ指を差される原因になる。
割礼を受けないのも困りものだ。割礼をまもなく受けるという18歳の少年は、次のように語った。「
いい年をして割礼を受けていないやつを、社会は決して『男』とは見なさい。いつまでも
『少年』のままでいるやつと一緒に過ごしたいという人はいない」
そして、割礼が不完全だった者や、入院するはめになった者もまた、
「男になりきれていない者」という烙印を押されてしまうことになる。
同州の保健当局によると、この15年間で割礼の不首尾により死亡した少年は200人以上、
ペニスを失った少年は90人にのぼっている。200人という死者数は、ひとつの地域に
集中していることを考えれば、非常に高い数字だ。
■一方で割礼を奨励も
HIV感染者数が世界最多の部類に入る南アフリカの政府は現在、男子の割礼の奨励に力を入れている。
包皮切除を行った男性ではHIVへの感染確率が半減するとした一連の調査結果が示されているためだ。
同国の最大民族であるズールー(Zulu)人のグッドウィル・ズウェリティニ(Goodwill Zwelithini)王は今月、
HIV対策として、若い男たちに対する割礼の儀式を復活させたい意向を示した。
課題は、伝統的なしきたりと現代医学、そして法律をいかに整合させるかという点にある。
■割礼の失敗で自殺するケースも
東ケープ州の保健当局者は、割礼の儀式で毎年出る死亡者について、特に農村部における
割礼師の医学知識の欠如と技能不足を最大の理由に挙げる。
実際、割礼師は包皮切除の際に麻酔薬や殺菌消毒などは使用しない。割礼のための
訓練を受けたこともなく、世襲制のため親から子へと技術が継承されるのみだ。
今年6月、16歳の少年が、ペニスが壊死した状態で病院に搬送された。割礼後に
適切な処置が行われなかったため、感染症が悪化したのだ。
この当局者によると、ペニスの切断を余儀なくされた少年たちの大半が、「恥」を背負った人生には
耐え切れず、自殺を図るという。割礼後に食料や水が十分与えられず、脱水症に苦しんだり
出血多量で死ぬケースもある。
南アフリカ政府は8年前、割礼を受けることができる法定年齢を18歳とする法律を可決した。
だが、早く大人になりたい15歳程度の少年が割礼師に割礼を頼む例は少なくない。
東ケープ州の保健当局は前月、農村部の長老たちを集めたサミットを開き、
消毒したナイフの使用を促すなど、割礼による死亡事故の防止への協力を呼びかけた。
ソース(AFP)URLリンク(www.afpbb.com)
関連スレ
【ウガンダ】女子の割礼を禁止する法案を可決 - 違反者は終身刑も[091213]
スレリンク(news5plus板) 他