09/12/19 00:13:00
◇「働けば自由になる」、ナチス収容所の悪名高き看板盗まれる
【12月18日 AFP】第2次世界大戦中にナチス・ドイツ(Nazi)がポーランドに設置した
アウシュビッツ・ビルケナウ(Auschwitz-Birkenau)元強制収容所で18日未明、
同収容所の入り口に掲げられている悪名高いスローガン、
「働けば自由になる(Arbeit macht Frei)」の看板が盗まれた。現地警察が発表した。
この看板は、ユダヤ人を中心とする約110万人がガス室などで
虐殺された同強制収容所の恐怖の象徴となった。
盗難についてイスラエルのシルバン・シャロム(Silvan Shalom)副首相は
「言語同断な行為」と批判し、またイスラエル・ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)記念館
「ヤド・バシェム(Yad Vashem)」のAvner Shalev館長は「これは宣戦布告だ」と強く非難した。
この看板は、1939年にポーランドを侵略し、同収容所を設置したナチスの命で
被収容者たち自身が鍛造した。アウシュビッツ・ビルケナウ博物館の広報担当、
Jaroslaw Mensfelt氏はAFPの取材に対し、「100万以上の人びとが殺害された
場所に対する冒とくだ」と怒りをあらわにした。
また同氏は、頭上に吊り下げられている長さ5メートルの金属製の看板を夜明け前に降ろし、
盗み出した犯行はプロの仕事で「やり方を知っていなければできない」と述べた。
現地警察では警察犬チームを投入し、犯人を追跡しているほか、
現場と周辺の監視ビデオカメラの映像を入念に調査している。
レフ・ワレサ(Lech Walesa)元ポーランド大統領は、同国のニュース局TVN24に対し、
看板の盗難は「想像を絶する。自分たちがしたことの意味を分かっていない者たちの
悪ふざけであることを願う」と語った。
ソース(AFP)URLリンク(www.afpbb.com)