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◇イリノイ州へ移送を発表か、グアンタナモのテロ容疑者収容所
ワシントン（ＣＮＮ） キューバのグアンタナモ米海軍基地に併設するテロ容疑者収容所の
代替施設問題で、イリノイ州のクイン知事が１５日、ホワイトハウスでオバマ政権高官と会談、
同州内の拘置施設の利用を協議することが分かった。州政府当局者が明らかにした。
グアンタナモ施設の一部収容者の移送先として発表される可能性も出ている。
ホワイトハウスを訪れるのは知事の他、同州選出の民主党上院議員らで、
連邦政府による拘置施設買収案の説明などを受ける予定だという。
イリノイ州はオバマ大統領の地元。移送先として浮上としているのはシカゴ近郊にある
トムソン矯正センター。米国防総省、司法省、国土安全保障省、連邦矯正施設当局者は
既に同センターを視察、一部収容者の移送についての適否を調べている。
同センターは厳重な警備で知られるが、収容者は現在、ほとんどいない状態。
連邦矯正行政当局に買収された場合、大半の施設は連邦刑務所として運営され、
一部がグアンタナモ収容者らの受け入れに供用される見通し。
クイン知事は、移送が実現した場合、最大２０００人の雇用機会が創出され、
連邦政府からの補助金１０億ドル程度が見込まれ、地元経済に大きな刺激になるとの
期待感も示していた。イリノイ州の議会当局者によると、連邦政府はグアンタナモから
１００人弱の収容者の移送を想定している。
オバマ大統領は今年１月の就任直後、過酷な尋問実施などで国際非難も浴びていた
テロ容疑者収容施設を来年１月までに閉鎖させる方針を決定。ただ、収容者の移送先問題で
調整が難航、閉鎖時期がずれ込むことをその後、認めている。
ホルダー米司法長官は１１月、米同時多発テロの主犯格とされる国際テロ組織アルカイダの
幹部ハリド・シェイク・モハメド容疑者を含む５人を、グアンタナモ基地からニューヨークに移送し、
一般公判で裁くことを発表している。また、中東イエメンで２０００年に起きた米駆逐艦コールの
爆破などのテロ事件に関与した５人は軍事法廷で審理するとも述べていた。軍事法廷の
開設場所は明らかにしていない。
グアンタナモ施設には現在、アルカイダやイスラム強硬派勢力タリバーンの
構成員などだった約２１５人が収容されている。
ソース（CNN）URLﾘﾝｸ(www.cnn.co.jp)