09/12/02 17:03:53
ユーロ圏の財務相は1日、ギリシャは破たんを回避するものの、2010年の国家予算で想定している
規模よりも大幅な財政削減が必要になる可能性があるとの見解を示した。
この日開かれたユーロ圏財務相会合で、拡大するギリシャの財政赤字について協議し、状況に懸念を
表明した。ただ、新政府が支出と借り入れを抑制することに確信を示した。
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)の議長を務めるルクセンブルクのユンケル首相は、会合後の
記者会見で「ギリシャに関する限り、破たんの兆しはまったくない」と語った。ただ「ギリシャの
状況はかなり懸念される」と加えた。
欧州委員会の予測に基づくと、ギリシャの債務は来年に国内総生産(GDP)比124.9%に膨れ上がる
見通しで、この比率はユーロ圏16カ国の中で最大となる。
ギリシャのパパコンスタンティヌー新財務相は、前月の総選挙で勝利した与党の全ギリシャ社会主義
運動(PASOK)社会党による改革案について、ユーロ圏の財務相に説明。改革案は財政赤字を今年
見込まれるGDP比12.7%から9.1%に削減することなどを盛り込んでいる。
これについて、ユーロ圏の財務相は一段の削減が必要になる可能性があると指摘した。ユンケル議長は
「われわれは一段の措置が依然として必要であると認識している」と語った。
欧州委員会のアルムニア委員(経済・通貨問題担当)は「(ギリシャの)財務相は必要であれば補正
予算を排除していない」と述べ、欧州委員会は2月にギリシャに対し、欧州連合(EU)が上限とする
GDP比3%以下への財政赤字の削減に向けた新たな期限を与える方針だと語った。
ロイター通信(2日13:52)
URLリンク(jp.reuters.com)
欧州中央銀行のトリシェ総裁(左)と握手するギリシャのパパコンスタンティヌー新財務相
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