09/11/29 20:24:29
◇受刑者向けくじの賞品は「1日外出」権、英刑務所が計画も市民反対で撤回。
罪を犯した者が、決められた期間収容されるのが刑務所。そこで受刑者は
自ら犯した罪を反省し、再び社会復帰できるよう矯正教育を受け、
厳しい管理・監視下に置かれながら生活する。しかし海外では、受刑者に一定の
自由を与えるケースもあるなど、その対応方法は国によってさまざまだ。
英国の受刑者は、重罪を犯し最も厳重な警備が必要とされる「カテゴリーA」から
「カテゴリーD」の4段階に分類され、それぞれのカテゴリーに対応した刑務所に
収監される。そんな英国の刑務所のひとつ、「カテゴリーD」の受刑者を
受け入れるのがカーカム刑務所。現在590人が収監されているこの刑務所は、
警備や管理の度合いもほかに比べれば緩いようで、英紙デイリー・エクスプレスは
「“行楽地”と呼ばれる開かれた刑務所」と紹介している。
このカーカム刑務所では、以前から受刑者向けのくじが行われてきた。抽選で
「独房でテレビが観られる権利」「自分の服を着る権利」などが与えられ、
そうした特権によって“良い振る舞い”を促そうという狙いからだが、今
年のクリスマス向けくじの賞品として用意されたのが、「付き添いなしで
自由に1日外出する権利」という、かなり大胆なものだ。
受刑者にとってこの上ない賞品が用意されたくじへの参加には条件がある。
それは、刑務所近くにある老人福祉センターで提供されるクリスマスランチの
準備を手伝うこと。この条件を遂行する受刑者のみ、くじを購入することができる仕組みだ。
しかし、いくら「カテゴリーD」の受刑者であっても、犯罪者を刑期の途中で
刑務所外に出してしまうことに反対する声が続々。
当然のように、市民や地元議員などから批判がおきた。
こうした反応に、刑務所側は「外出させる受刑者は、
事前に厳しく評価を行う」(サンデー・エクスプレス紙より)と
理解を求めたものの、結局は市民の不安を払拭することはできず、
賞品の取り下げを決定。くじ自体はそのまま行われ、
「今後は適当とされる賞品を考える」(英放送局BBCより)という。
ソース(ナリナリドットコム)URLリンク(narinari.com)