09/08/12 17:14:14
北方領土の国後島を訪れていた中高校生と教育関係者らからなるビザなし交流訪問団
(村田政孝団長)が10日、北海道根室市の根室港に帰港した。ロシア外務省が7日、日本
から北方領土への人道支援物資の受け入れ停止を表明、ビザなし交流への影響が懸念さ
れる中での訪問となった。しかし、国後島を実質的に管轄するロシア側の地区幹部は、今後
もビザなし交流については継続する意向を示した。(同行記者団)
訪問団は北海道内の中高生31人と教師ら計65人。7日にチャーター船で根室港を出発し、
国後島に上陸。ロシア側の青少年とサッカーやディスコを通じての交流のほか、家庭訪問、対
話集会や日本人墓地の訪問などを行った。
国後島を管轄する南クリール地区行政府のゲンナジー・ドブルーシン行政長(51)は、同行記
者団に対し、北方領土を「わが国固有の領土」と明記した日本の改正北方領土問題解決促進
特別措置法を批判。「われわれの地区との交流に影響を与える可能性があるのは確かだ。こ
れまで培ってきた相互理解の成果を台無しにする」と指摘した。
その一方で、ビザなし交流に関しては、「今後も交流が盛んになることを望む」と述べ、継続
する意志を示した。
また、南クリール地区のトップ、イーゴリ・コーワリ地区長(47)は、取材に対し、人道支援物
資受け入れ停止について具体的な言及は避けながらも、「人道支援から、新しい形の医療支
援、協力の構築があってもよい」と述べた。
北方四島側は今回、訪問団に、拡張工事などが進むメンデレーエフ空港などを公開、「クリ
ール諸島社会経済発展計画」に基づき、社会基盤整備が進んでいる様子を強調した。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)