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【ロンドン=木村正人】世界的な金融・経済危機で景気後退入りした南アフリカで、公共交通機関や
地方自治体の労働者16万人以上が27日から1週間の大規模ストに突入した。失業率は23・5%に
達し、黒人居住区では暴動が続発。警官隊はゴム弾や催涙ガスで鎮圧に乗りだし、約200人を逮捕
した。黒人貧困層や労働組合の支持を受けて5月に就任したズマ大統領は早くも試練を迎えている。
[フォト]大統領に選出され、祝福されていたズマ氏だったが…
現地からの報道によると、冬を迎えた南アは賃金交渉の時期に入っており、化学、エネルギー、製
紙産業の労働者4万人が13・6%の賃上げを求めて19日にストを実施。経営者は賃上げ幅を抑える
姿勢を崩しておらず、労使の対立は深まっている。
バスや列車、ゴミ回収がストップする見通しで都市機能のマヒが予測されているほか、2010年に
南アで開催されるサッカー・ワールドカップ施設の建設作業員5万人もストを行うなど、開催準備への
影響が懸念されている。
南アではアパルトヘイト(人種隔離政策)が廃止され、1994年にアフリカ民族会議(ANC)が政権を
取ってから初の本格的な景気後退となる。これまでの順調な経済成長の裏側で貧富の差が拡大し、
今も100万人以上が電気や水道もない粗末な小屋で暮らす。失業者の4分の3は35歳以下で、7割
は一度も働いた経験がないという。
このため、仕事のない黒人貧困層が外国人労働者を襲撃する事件が昨年から相次ぎ、150人以上
が死亡した。50万人の雇用創出や貧困層の生活向上を掲げて登場したズマ大統領だが、税収減で
財源が不足する中、優先課題の景気回復と選挙公約の貧困層救済をどう実現していくのか政治手腕
を試されている。
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