09/04/08 13:16:47
「耐震基準を住民に徹底させることなどできない」。
6日未明のイタリア中部地震で、中心広場がほぼ全壊したアブルッツォ州サンタンジェロ村のビオンディ村長(35)は疲れ切った表情で語った。
人口500人の村は一瞬の家屋倒壊で17人の死者を出した。
州都ラクイラの南東16キロにある村を7日午後訪ねた。崩落したのは17世紀建造の教会や住宅で、
80年代以降に建てた家はひびが入るか半壊で済んだ。ただ広場でも16世紀の議事堂は無傷のままだ。
「最近の修復で柱などを補強したためだ」と村長は言う。
他の古い家屋を修復する考えはなかったのか。イタリアでは鉄筋やコンクリート材などで建物を
強化する耐震基準が74年に導入され、08年まで数年おきに改正されてきた。
「でも我々は基準に従わない。皆好き勝手に家を造り、将来を憂うタイプでもないから、徹底させるのは
難しい。日本とは違うから」と村長。
その時、州の経済発展担当、カスティリオーネ知事顧問が村の視察に来た。
耐震建築について聞くと「日本人の9割がそれに従うとすれば、イタリア人は多分1割。
実際、当局が指導しても守るのは3割もない」とまじめに言う。
「ただ、こういう惨事があるとイタリア人は割と劇的に変わる。耐震という考えが急速に広がると思う」
村の中心は立ち入りが制限され、住民は村外れの草原のテントや車で寝泊まりし、集団で
自炊している。「まだ壊れた広場を見に行く気になれないんです」と言う70代の女性をはじめ、
みな悲しそうな顔をしている。
必要なものを聞くと、銀行員のメロニオさん(60)が「衣類も食糧も十分届いているから大丈夫」
と答えた。
「でも、もし日本人がくれるって言うなら……、やっぱり秩序と順法精神かな」と語った。
ソースは
URLリンク(mainichi.jp)
サンタンジェロ村のビオンディ村長(左)とアブルッツォ州の経済発展担当、カスティリオーネ知事顧問
URLリンク(mainichi.jp)
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